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「見えづらさも一つの個性」 小中学生がロービジョンフットサルを体験 山梨県

2024年7月8日 16:00
「見えづらさも一つの個性」 小中学生がロービジョンフットサルを体験 山梨県
視野を狭める特殊なゴーグルを着用

 弱視の選手がプレーする競技「ロービジョンフットサル」の体験会がこのほど、山梨県南アルプス市で開かれ、地元の「トラベッソスポーツクラブ」の小中学生約40人が参加しました。

■ロービジョンフットサルとは

 指導したのは、デウソン神戸ロービジョンフットサルチームの監督で、トラベッソの1期生でもある横澤直樹さん(48)。

横澤さん

「(視覚障がい者が)日本だけでも約33万6,000人が登録しているが、その69・3%が弱視。その中でも楽しめるスポーツとして、これから盛り上げていきたい」

 体験会では弱視の選手の見え方に似せたゴーグルを着用。今田舞アナウンサーも装着してみました。

今田アナ

「真ん中しか見えなくて、首をしっかり動かさないと上下左右がまったく見えない。全体的にぼやけているので、形が普段よりはっきり見えづらい」

 ゴーグルをつけた状態でドリブルに挑戦しますが…。

今田アナ

「ボールがなくなった。ボールが見つからなくなってしまった。ボールとの距離感が取りづらくて、自分の足とボールが今、近いか遠いのかが分からなくなる」

■「個性をいかに生かすかを大切に」

 体験会には日本代表主将として世界選手権4位に輝いた岡晃貴選手(39)も参加。自らもプレーを披露しながら指導しました。

 小中学生は慣れない視界に悪戦苦闘しながらも、ロービジョンフットサルを体感しました。

参加した選手

「前しか見えないので、ボールがすぐどこかに行ってしまうので難しかった」

「いつもより視野が狭くなっていてやりづらかった。できるだけボールを見て細かく触るなど工夫した」

岡選手

「見えづらいという分かりやすい体験をしてもらったが、それも一つの個性。身長・体重などが違いながらもその個性をいかに自分なりに生かすかを一番大切にしている。自分の個性を最大限に生かしてサッカーを楽しんでもらえたらうれしい」

 横澤さんは、視覚障がい者と健常者の親交を深めるだけでなく、「視覚障がい者の個性で健常者を支える共存共栄の社会づくり」を目指しています。子どもたちに未知なる競技に触れてもらうため、ロービジョンフットサルの普及活動は今後も続きます。
(「YBSスポーツ&ニュース 山梨スピリッツ」2024年7月7日放送)

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