特別な思いで臨む人たちも…今年も開幕 秋田竿燈まつり 光の稲穂が秋田の夜空を彩る
秋田を代表する夏祭り・竿燈まつりが、3日に開幕しました。
県の内外から大勢の観光客が会場を訪れ、夜空を彩る光の稲穂を心ゆくまで楽しんでいました。
まつり本番まで1時間を切った、3日夕方。
会場となる通称・竿燈大通り周辺に、差し手や囃子方が集まり始めました。
今年は、町内会や企業など合わせて68の団体がまつりに参加しています。
大人も子どもも、この4日間に向けて練習を重ねてきました。
今年はまつり初日が土曜日で、会場には例年以上に多くの観光客が詰めかけました。
合わせて263本の光の稲穂が夏の夜空を彩りました。
特別な思いでまつりに臨んだ竿燈会もあります。
去年7月の記録的な大雨で被災した、登町竿燈会。
会長の磯崎剛さんを中心に、メンバーが協力しながら準備や練習を重ねてきました。
本番まで1か月を切ってから、太鼓や提灯が水に浸かった去年。
自宅が被害を受け、まつりに参加できなかったメンバーもいました。
しかし今年は、去年の1.5倍以上、約40人が集まりました。
受け継がれてきた提灯に、今年もまたあかりを灯すことができました。
太鼓1台は、去年の本番のあと、ほかの竿燈会から譲り受けました。
まつりに参加する子どもたちの数も増え、明るさを取り戻した登町竿燈会。
これからも、伝統の技を守り受け継いでいきます。
登町竿燈会 磯崎剛 会長
「景色は例年通りなんですけど、感じ方は全然違いますよね。去年はあまり必死過ぎてあんまり記憶がないんですよね、やった記憶が。今年はなんとなく準備から大変でいろいろやって本番を迎えたっていう感じがあるので、例年通りの夏をやっと迎えたなっていう感じですね」
「例年そんなに多くないんですけど、今年やりたいっていう子もいて、去年水害で中止しないで良かったなっていう。去年やったので、子どもたちもやってくれているのかなと思います」
竿燈まつりに訪れた人は、3日が33万人で、去年の初日より8万人多くなりました。
差し手の妙技に力強いお囃子。
県の内外から訪れた多くの観光客が、秋田の夏に魅了されました。
5日も午後7時15分ごろに一斉に竿燈が立ち上ります。
夏の夜空を彩る竿燈まつりは、6日までです。