あらたな雇用創出と地域経済への波及効果も期待 神奈川県の電子部品メーカーが横手市に工場設立
県と横手市が誘致した神奈川の電子部品メーカーの工場が横手市に完成し、竣工式が行われました。5年間でおよそ200人の地元雇用を見込んでいて地域経済への波及効果が期待されています。
横手市柳田にある県の横手第二工業団地に工場を建設したのは、神奈川に本社を置く電子部品メーカーのイリソ電子工業です。
関係者が出席して工場の竣工式が31日に行われました。
イリソ電子工業 鈴木仁 社長
「非常に喜ばしいことであり、私たちも微力ながらこの横手の人材を活用しながら世界でコネクタを売っていくと」
完成したイリソ電子工業の秋田工場は鉄骨一部2階建てで、延床面積は約1万8千平方メートルです。
電気自動車の普及に伴う市場の拡大を見据え、秋田工場では主に自動車部品の電子基板をつなぐ「コネクタ」を製造します。年間で約6億個を生産する計画です。
中国やベトナムなど海外のほか、茨城にも生産拠点を置き、国の内外に従業員3000人以上を抱える、イリソ電子工業。
創業者の佐藤定雄会長は横手市十文字町の出身です。
イリソ電子工業佐藤定雄 会長
「ふるさとにいくらかでも恩返ししたいという思いもあるし、良質な労働力、すばらしい誠実で粘りの強い県民性ですから、ここから世界に発信していくと。製品も技術も作り方も発信すると」
秋田工場の操業開始は2025年4月の予定で、5年間で約200人の地元雇用を見込んでいます。
横手市には6月に愛知の自動車部品メーカー東海理化の工場が完成するなど、自動車関連企業の進出が続いていて、企業の集積と産業のすそ野拡大など地域経済への波及効果が期待されています。