早朝に発生した線状降水帯の影響で県内では住宅への浸水や交通機関に影響…22日にかけて土砂災害や低い土地への浸水などに警戒を
20日の明け方に線状降水帯が発生して県内は非常に激しい雨が降り、住宅への浸水や交通機関の乱れが相次ぎました。22日にかけて土砂災害や低い土地の浸水などに警戒が必要です。
午前4時半ごろのJR秋田駅前です。秋田市では強弱を繰り返しながら明け方まで断続的に雨が降りました。県が設置している雨量計では秋田市下浜で午前5時前までの1時間に70ミリの非常に激しい雨が降りました。
次第に雨雲は南へと流れ、雨の中心は由利本荘市や横手市に。午前6時前、秋田地方気象台は非常に激しい雨が同じ場所で降り続く線状降水帯が発生したと発表しました。
この影響で由利本荘市の中心部ではアンダーパスが冠水。午前5時半からおよそ5時間にわたって通行止めとなりました。
由利本荘市鶴沼の相庭浩昭さんの住宅には床上まで水が入り込みました。朝、目覚めて初めて気が付いたと言います。
相庭浩昭さん
「本当に戸を開けたら水浸しだった」
県のまとめによりますと、午後4時までに、住宅の床上浸水が由利本荘市で3棟、床下浸水が由利本荘市と秋田市で合わせて7棟確認されています。
JR羽後本荘駅の近くにある書店も被害を受けました。
「ここら辺が全部水たまりに」
けさ、従業員が出勤すると床が水浸しになっていたといいます。
大雨で店の入り口の隙間などから水が入ったとみられ商品の一部が水に浸かりました。
ミライア本荘従業員
「みんなで雑巾で拭いて、水吸い取って捨てて、とりあえずお昼ぐらいまでで終わってよかったですね。お客さんも待ってるので」
今回の大雨で由利本荘市矢島や秋田市雄和で土砂崩れなども確認されていますが、県によりますとけが人の情報は入っていません。
大雨の影響でJRは午前6時すぎに秋田駅を出発する予定だった秋田新幹線の上りの始発が運転を見合わせました。また仙台駅を6時半すぎに出発した下りの始発も盛岡駅と秋田駅の間で区間運休となっています。在来線は奥羽線と羽越線、北上線で運休や区間運休が相次ぎました。JRは21日も奥羽線と羽越線で運休や区間運休が発生すると発表しています。
21日にかけて予想される1時間降水量は多い所で30ミリ。21日の夕方までに予想される24時間降水量は多い所で120ミリです。その後も雨は降り続き、県内は22日にかけてところにより大雨となる見込みです。
これまでに降った雨で地盤の緩んでいる所があります。土砂災害や低い土地の浸水などに警戒が必要です。