3年連続大雨被害 上小阿仁村のホオズキ農家の思い
農地の広い範囲に土砂が流れ込んだ上小阿仁村では特産の食用ホオズキも被害を受けています。おととしと去年、そして今年と3年続けて大雨の被害に遭いながらも村の特産を守るため食用ホオズキづくりを続ける生産者を取材しました。
上小阿仁村で13年前から食用ホオズキを栽培している鈴木孝明さん。先月の大雨で、畑に大量の雨水や土砂が流れ込みました。
鈴木孝明さん「1メートルくらい ここまでだな約1メートル、それで下の泥かかったところほとんど取ってしまったので、ホオズキは一番下が大きくてきれいで最も高く売れるそれやられたから残念」
泥がついた食用ホオズキは1200本余りに上ります。本来であればいまは収穫の時期ですが、鈴木さんはこの3週間、泥や流木の撤去に追われてきました。
一度泥がついた苗は生育不良を起こし、実が変色して販売できなくなります。今年の収量は平年の7割ほどにとどまる見込みです。
鈴木孝明さん「3年連続来る前は上小阿仁村って災害の少ないところですねって言われていたんだども。今はもう災害来るのが当たり前で、来ないのがあのー例外みたいな感じになってしまった」
おととし、そして去年の大雨でも被害を受けてきた鈴木さん。被害の大きかった川沿いの畑では今年食用ホオズキの作付けをあきらめざるを得ませんでした。
それでも村の特産品を守るため、鈴木さんは苗の補強をしたり、場所を変えたりしながら今後も食用ホオズキをつくり続けていく考えです。
鈴木孝明さん「気持ちは落ちるどもだんだんショック感じなくなってくる」「どうやってその最大の収量どか、ホオズキを守っていくかということを考えているから、落ち込んでる暇ねっすな」
食用ホオズキの収穫は被害のなかった実を選びながら10月ごろまで続きます。
大雨の被害を繰り返し受けているのは鈴木さんだけではありません。災害を乗り越えて農業を続けていくための支援が求められています。