冬になっても出没続く カメラがとらえた木の上のクマ
今シーズン県内では冬になっても各地でクマが目撃されています。もちろん去年秋のような数ではありませんが、冬に相次ぐのもこれまであまり印象にありません。美郷町では今週、目撃が相次いでいて、17日は小学校のグラウンド脇の木の上で姿が確認されました。その様子をカメラがとらえました。
美郷町土崎字上野乙にある千畑小学校のグラウンド脇、10メートルをゆうに超える木が並んでいます。
カメラがとらえたクマ。体長は約50センチでゆっくりながら時折、体を動かしていました。少し痩せているようにも見えます。
大仙警察署によりますと17日午後2時20分ごろ、住民から連絡を受けた町の職員が木の上のクマを発見しました。
周辺では14日と15日にクマが目撃されていて同じクマとみられています。小学校の校舎や住宅も近くにあることから町は木の下に捕獲用のわなを設置しました。ハチミツ、酒かす、リンゴを置いたということです。
県内では今シーズン冬になってもクマの目撃情報が各地から寄せられています。
この状況に専門家の県ツキノワグマ被害対策支援センター近藤麻実さんは「クマの冬眠は食べるものがない季節を乗り切るための戦略でして食べるものがなければ寝る、食べるものがあれば起きてられるということなので、家の裏のカキですとか、その辺りに積んである廃棄作物ですとかそういうものを食べているクマはいつまでも起きてるということがあり得る」と話します。
動物園のクマのようにエサがあれば冬眠しないことがあるといいます。
美郷町のクマは17日暗くなるまで木の上にとどまりその後、降りる姿が設置したカメラに映っていたということです。18日も周辺では正午ごろクマ1頭が目撃されています。県は今月も引き続き全県でクマに警戒するよう呼びかけています。