鳥海山 “最後の噴火”から50年
1974年、今からちょうど50年前の3月1日に鳥海山が噴火しました。50年前はおよそ2か月に渡って噴煙が確認されました。この時以降は、穏やかに推移していますが、鳥海山は24時間体制での監視が続く活火山です。
秋田と山形に位置する標高2236メートルの鳥海山。およそ60万年前から噴火を繰り返し少しずつ大きくなりました。現状、最後に噴火したのが50年前です。1974年3月1日、鳥海山の地下水の温度が急激に上昇し、爆発的な噴火現象が起きました。噴火の規模としては比較的小さかったもののその後、およそ2か月の間 噴煙が立ち上り、火山灰や土砂などが流れ出る火山泥流も複数回発生しました。およそ1年に渡って山頂から半径5キロ以内の入山が規制されたということです。
勢至公園のすぐそばに住む佐藤光由利さんなど、多くの人が当時のことを鮮明に覚えています。50年前はサクラが咲く季節になっても噴煙が上がっていました。
気象庁が発表している噴火警戒レベル。5段階に分かれていて、鳥海山の警戒レベルは現在、最も下のレベル1。ここ数年単位でも見ても特段の変化は確認されていません。しかし活火山として気象庁の仙台管区気象台が24時間体制で監視を続けています。
火山活動に詳しい秋田大学の林信太郎名誉教授によりますと、鳥海山はここ4000年の間、およそ80年に1度の割合で噴火しています。周辺に暮らす人も登山する人も、噴火の際に被害が及ぶ範囲などをまとめたハザードマップを確認し、まずは活火山であることを忘れないことが重要です。