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特集「野球って楽しい」を伝えたい 元プロ野球選手 辻内崇伸さん

2024年5月7日 18:35
特集「野球って楽しい」を伝えたい 元プロ野球選手 辻内崇伸さん

今から20年近く前に高校野球で活躍し、その後プロ野球入りした選手が
約10年ぶりに「秋田で」再び野球を始めました。

2005年に夏の甲子園で名門 大阪桐蔭のエースとして活躍し、
プロ野球、読売ジャイアンツにドラフト1位で指名された辻内崇伸さんです。

2013年にプロ野球を引退し、今度は「秋田で」当時とはまた違う形で野球と関り、
その楽しさを伝えています。

「気を付けっ 小暮課長代理にたーーーーーーいし敬礼っ」

元プロ野球選手の辻内崇伸さん36歳。
5年前、妻の実家がある秋田に移り住み、いまはボールを警棒に持ち替えて
秋田市の警備会社で働いています。

主に現金輸送の業務にあたっています。

辻内さん
「常に2アウト満塁のような本当にあの緊張感持ってやらないと…
 いつ襲われるかわからないですし」

「まあそのいざ襲われたときに緊張感もってたならば、迅速に対応できるかなと思ってやってます」


奈良県出身の辻内さんは2005年、夏の甲子園で名門・大阪桐蔭のエースとして
ベスト4進出に貢献しました。

辻内さんの武器はその左腕から放つ最速156キロの直球。

その年のプロ野球ドラフト会議では一番の注目選手で、読売ジャイアンツから1位指名を受けました。

その辻内さんから入社を希望する「履歴書」が送られてきたとき、
アルソック秋田の辻本光雄社長は目を疑ったといいます。

辻本光雄社長
「本当に誠実な男でね。奥さんの関係もあって秋田で仕事をやっていくんだと」

「まあそういった固い意志もありましてね。人柄も非常にいい男なんでね、ぜひうちに来てくれと」

辻内さんは去年、会社内で野球部の立ち上げを提案しました。

高校球児でもあった社長に直接交渉、すぐにメンバーも集まりました。

そしてこの春本格的な活動を始めました。
初心者が多いチームということで気軽に参加できる草野球のリーグに加盟しました。

高校野球のスター選手だった辻内さん、20年近く経った今でも、知名度は抜群です。
写真撮影を求められると気さくに応じています。


ユニホームを作り、バットなどの道具もそろえたアルソック秋田野球部。
この日、初めての試合に臨みました。

辻内さんが監督で部員は現在20人。半数は部活での野球経験がありません。

辻内さん
「楽しくやるけども仕事に支障 が出ないように。みんなで初陣 を勝利で飾りましょう。」

辻内さんはジャイアンツ入団後、肘や肩のケガで、
力いっぱいボールを投げることができなくなりました。

「肘は手術して、トミージョン(肘の靭帯再建手術)ですね」

「野球の仕事ができないっていう自分がすごいこう、嫌で
 グラウンドに行くのもしんどかったですし」

「練習も試合もできない状態がすごく長い時期もあったし、
 そういった中で野球が嫌に… まあ8年間(プロに)いましたけど、
 半分以上と言うか、ほとんど嫌になってた自分がいたと思います」

常に結果が求められたプロ野球。
2013年に引退し野球から離れた時期もありましたが、
秋田で思い出したのが子どものころ感じた野球の楽しさでした。

辻内さん
「少年野球って楽しいなってみんな思ってたと思うんですよ。」

「我々 少年野球時代を思い出しながらアルソック秋田野球部をみんなでやってる」

監督の辻内さんが出場することも。

投げることはできませんが打席に立ってチームを鼓舞します。

(ライト前ヒット よろめきながら1塁へダッシュ)

元プロ選手も、部活未経験者も
チーム全員、笑顔で全力プレーをしました。

辻内さん
「参加して楽しかったって言えるような野球チームを、
 みんなで目指していきたいと思ってますので」

野球は楽しいスポーツ
辻内監督はこれからも野球の魅力を発信します。


アルソック野球部は、初心者レベルの対戦相手を募集しているそうです。

ちなみに、取材したアルソック秋田の初陣は
見事勝利でした。

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