×

香嵐渓の魅力は“紅葉だけ”じゃない!子どもから大人まで約2,000人が竹灯籠作りやジビエ料理に挑戦、里山が抱える「竹林問題」と「獣害問題」を資源に変える方法とは? 愛知・豊田市

2024年12月18日 13:16
香嵐渓の魅力は“紅葉だけ”じゃない!子どもから大人まで約2,000人が竹灯籠作りやジビエ料理に挑戦、里山が抱える「竹林問題」と「獣害問題」を資源に変える方法とは? 愛知・豊田市

“紅葉の名所”として知られる、豊田市足助町にある「香嵐渓」。紅葉はもちろん、ジビエや竹、蜂蜜など多彩な資源にも恵まれています。今月8日、そんな“紅葉以外”の香嵐渓の魅力を広めるべく、体験型親子イベント「里山のクリスマス by―の谷×こだわりん」が足助町で行われました。

イベントには、子ども連れの家族を中心に約2,000人が参加。足助町産の竹を使用した竹灯籠に子どもたちが絵を描いたり、ジビエ肉のソーセージ作り体験が行われるなど、さまざまな企画が実施されました。

夜には子どもたちが絵を描いた、280個の竹灯籠がライトアップ。里山の夜を幻想的に彩りました。

本イベントを手掛けたのは、愛知県内でさまざまな食育イベントを実施してきた「こだわりん」。これまで、県内の住宅展示場などを中心に、竹を切るところから挑戦する「ちくわ作り」や「栗きんとん作り」、石臼で挽くきなこの「わらび餅作り」など、“食の背景”を学ぶ多彩なイベント開催に取り組んできました。

今年11月には、陶芸体験などを通して“手仕事”を学ぶ、「リノベーションEXPO〜こだわりん手仕事マーケット〜」を開催。他、育てたトウモロコシでポップコーンを作ったり、弥富市の養魚場スタッフと一緒に金魚すくいを開催するなど、愛知県内の農業活性化を目指す食農イベントを開催してきました。

そんな「こだわりん」が関心を寄せたのが、里山の課題となっている「竹林問題」と「獣害問題」。

「こだわりん」担当者によると、日本における竹林面積は、1980年代には約10万ヘクタールと推定されていましたが、2012年には約16万ヘクタールに達し、わずか30年間で約60%増加。

その背景には、竹林の管理不足や放置が影響しており、竹林は周囲の森林や農地に侵入。竹林の急増によって、“竹だけが繁殖する”環境への変化、野生動物の生息地拡大による農作物への被害、地盤の保水力低下による土砂災害リスクの増加など、深刻な問題を引き起こしているといいます。

シカやイノシシによる「獣害被害」も大きな課題。農林水産省のデータによると、2020年度の野生鳥獣による農作物被害額は約161億円にのぼり、そのうちシカによる被害は約73%。獣害対策として、ジビエの活用が注目されているといいます。

そんな里山の課題に理解を深め、解決策を探ることを目的に行われたのが、体験型親子イベント「里山のクリスマス by―の谷×こだわりん」。

同担当者によると、竹灯籠に絵を描く体験は、竹林整備の重要性を知るキッカケに。ジビエ肉のソーセージ作り体験は、足助町内で捕獲されたイノシシの肉を使用することで、獣害対策としてのジビエ活用を学ぶ機会につながっているといいます。

同担当者曰く、「“楽しかったね!”と満足げに帰る、家族の姿が多くあった」という本イベント。

夢中で絵を描く子どもたちの姿が印象的だったという「竹灯籠づくり」では、完成した大きな三角灯籠を吊るし、親子で写真撮影を楽しむ賑やかなシーンも。

また、「ジビエ肉のソーセージ作り」では、自分たちで作ったソーセージをダッチオーブンで茹で、焚き火で焼いて食べた瞬間、「おいしい!」と、親子で大喜びする笑顔が溢れていたといいます。

「里山の自然資源を通じて学ぶ体験イベントは、地域資源を未来へ繋げる取り組みとして大きな意義がある」と話す担当者。続けて、「『里山のクリスマス』をきっかけに、紅葉以外の足助の魅力が広く知られるよう、さらなる発展を目指します」と今後の展望について語りました。

最終更新日:2024年12月18日 13:16
中京テレビ
  • 番組
  • Locipo
  • ニュース・天気
  • アナウンサー
  • イベント
  • 採用
  • 会社概要
  • 番組表
天気
番組表

番組一覧

コンテンツ