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“私服登校”で選択できる力を鍛える、生徒が気付いた制服の「利点」と「課題点」とは?

2024年7月23日 12:23
“私服登校”で選択できる力を鍛える、生徒が気付いた制服の「利点」と「課題点」とは?

豊橋市の中学校が、“制服の在り方”を考えるべく、「私服で登校してもよい日」を導入した。

「私服で登校してもよい日」を実施したのは、愛知県豊橋市にある『豊橋市立中部中学校』。学校に着用してくる服装が、“制服でなくてもよい”という選択肢を設けることで、制服のよさや課題点について考えることを目的とした企画だ。

同校で「私服で登校してもよい日」が行われるのは、今回で2回目。1回目は昨年冬に行われ、実施前には私服登校日を実施したことのある鹿児島県や大分県などの中学校と生徒会役員が交流を行い、企画の目的や内容などの検討を重ねたという。

1回目の終了後、『豊橋市立中部中学校』では生徒たちを対象に、この試みに関するアンケートを実施。すると、26人の生徒から「私服で登校してもよい日」の次回開催希望が寄せられたという。生徒たちからは「多様性の時代だから、私服の日があるのは賛成」、「私服だと個性が出ていい」、「これからも制服のあり方を考える機会がほしい」など私服登校について積極的な意見が挙がり、「私服は考えてくるのが大変。制服は便利」、「制服であれば服装についてのいじめなどに発展しない」など、制服の大切さや必要さを実感する声も多く寄せられたという。

なかには、「制服は動きづらい」、「温度調節できるような服装がいい」など、制服の改善を求める意見も寄せられ、制服の必要性と改善点を見出す良いキッカケになったそう。保護者からも、「私服でも登校できる日に賛成」、「制服のあり方を考えるきっかけは大変よい」という賛同する声が。しかし一方で、「お金がかかる」、「私服によっていじめが起きるのではないか」などの反対の意見も挙がり、また生徒の名札のつけ忘れやTPOに合わない服装を着用する生徒が多かったなど、『豊橋市立中部中学校』としても様々な課題点が見つかった1回目となったという。

“制服や体操服など夏の制服の在り方を考えるきっかけになってほしい”という思いから、2回目の「私服で登校してもよい日」は、2024年7月16日~19日の4日間に渡って実施。また前回の反省を活かし、今年は実施前に「TPOに合った服装」について考える機会を用意するなど、生徒たちの“服装を選ぶ力”をより鍛えるための工夫が施された。

校内に「制服検討実行委員」を設置し、全学級で制服についての意見交流をしたり、実行委員が他の中学校や店舗などに訪問して、疑問に感じたことを解決したりするなど活動を行っているという『豊橋市立中部中学校』。

「私服で登校してもよい日」の今後の展望について、「(私服で登校してもよい日の)良さや課題点もあるため、今後も生徒の意見を大切にしながら、この企画についてのあり方を考えていきたいと思っています」としている。

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