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【衆院選出馬を電撃表明】“選挙モンスター”の異名を持つ名古屋・河村たかし市長 在任期間は戦後最長の4期15年 なぜ市長任期中に衆院選出馬を決断したのか…?

2024年10月1日 19:36
【衆院選出馬を電撃表明】“選挙モンスター”の異名を持つ名古屋・河村たかし市長 在任期間は戦後最長の4期15年 なぜ市長任期中に衆院選出馬を決断したのか…?
名古屋市の河村たかし市長
名古屋市の河村たかし市長が電撃的な出馬表明です。10月27日に投開票の見通しの衆議院選挙に出馬すると明らかにしました。それに伴い、戦後最長の15年にわたり務めた名古屋市長は辞職することに。突然の決断の背景には何があったのでしょうか。

河村市長が衆院選出馬へ 名古屋市長の任期中に決断

10月1日午前8時半ごろ、報道陣の前に姿を見せた名古屋市の河村たかし市長が、カメラの前で語ったのは…。

名古屋市 河村たかし市長:
「名古屋の皆さんのおかげで長いこと市長をやらせていただいて、ありがとうございました。日本の皆さんにご奉公しようと“総理を狙う男 アゲイン”という感じです」

市長の職を退き、10月27日に予定されている衆院選へ、地元・愛知1区から出馬する意向を明かしたのです。

4期15年にわたって市長を務める中、2025年4月までの任期を残し、国政への復帰を目指す河村市長。

名古屋市 河村たかし市長:
「自民党も裏金地獄だし、立憲民主党も昔の顔(ぶれ)だし、これでは税金を払うほうが苦しんどって、税金で食っとるほうが楽しとる。狂った世の中を変えることができんです。その戦いに75歳ですけど挑むと」

選挙では負け知らずでも…大村知事は「無責任極まりない」と批判

今から31年前、河村市長は愛知1区から衆議院議員に初当選。国会議員を5期連続で務めた後、2009年、60歳の時に名古屋市長になり、市民税10%減税や、市長の年収を3分の1にすることなどを目指し、歩みを進めました。

“選挙モンスター”の異名を持ち、名古屋市長として4期目。在任期間は戦後最長となっています。

2011年には、河村市長と大村知事が中京都構想を掲げ、“村村コンビ”として仲良く寄り添っていましたが、考え方の違いなどから2人は対立。河村市長の出馬表明を受け、大村知事は…。

愛知県 大村秀章知事:
「正直驚きました。そんな気はないと私は思っていたので。市長はやーめたと、衆議院解散するから衆院選に出るんだと。それは政治家として説明が足らない、説明責任を果たしてない、無責任だと思う」

名古屋城のエレベーター設置に関連する差別発言や、大村知事へのリコール、署名偽造事件などについて触れ、「説明責任を果たしていないし、無責任極まりない」と批判しました。

河村市長の出馬で愛知1区はどうなる…?

河村市長が出馬する愛知1区で前回選ばれた自民党・熊田裕通氏は、河村市長を強敵と認めながらも、対決する意思を示しました。

自民党(愛知1区) 熊田裕通氏:
「相撲でいうと“胸を借りて”という戦いになると思います。向こうの方が大先輩でもありますんで。一方で、国の根幹の経済力・防衛力を高めることができるのは、自民党だと思ってます。河村さんと、その違いを比較してもらえる戦いにしたいと思ってます」

そして、同じ愛知1区から立候補を予定している立憲民主党・吉田統彦氏は…。

立憲民主党(愛知1区出馬予定) 吉田統彦氏:
「しっかりと地に足をつけた活動をずっとしてきたつもりですので、何も変わらず全身全霊を尽くし、普段通り。どなたが相手でも、何も変わらずやらせていただくのが私のスタイル」

また、すでに出馬を表明している日本維新の会・山本耕一氏は…。

日本維新の会(愛知1区で出馬表明) 山本耕一氏:
「僕は間違いなく一番この愛知1区の有権者の声を聞いてきたので、思いは河村さんに負けない。その思いを、この選挙戦でしっかりぶつけて、有権者に訴えていきたい」

事実上のラストチャンスか? 出馬決断の背景

電撃的な出馬表明をした河村市長。一体、いつ出馬を決めたのでしょうか。

10月1日の取材では、「9月14日の歌手デビューのときは、まだ出馬を決めてなかった」と発言。しかし、河村市長に近い人物は、9月上旬には出馬の意向を後援会の人たちに伝えていたと話しています。また、別の関係者には、4期目が始まった2021年から、次の市長選には出ず、国政進出の意向を示していたということです。

河村市長は現在75歳。事実上のラストチャンスと考えたのではと見られています。

戦後最長となった15年の河村名古屋市政では、市民税の減税や、市長の給与を2600万円から800万円にカットするなどの功績を残した一方で、物議を醸す言動がたびたびニュースになりました。

大村知事へのリコールにおける署名偽造事件では逮捕者も出ていますが、説明責任を果たしていないとの批判が。名古屋城のバリアフリーに関する一連の問題では、市長・副市長の言動をパワハラと受け止めた職員がいたため、11月に第三者委員会が設置される見通しであることなど、問題も残されています。

良い意味でも悪い意味でも目立っていた河村市長ですが、次の名古屋市長は誰になるのでしょうか。

現状では、前副市長の広沢一郎氏、参議院議員の大塚耕平氏、政治団体代表の西田礼孝氏の3人が立候補する予定で、市長選は11月に実施される可能性が高いということです。

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