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岐阜県関市の隠れた名物!地元で50年以上愛される“くるみ鍋”とは?

2024年2月13日 15:44
岐阜県関市の隠れた名物!地元で50年以上愛される“くるみ鍋”とは?

まだまだ寒さが続く季節、やっぱり食べたいのが“お鍋”。街で“マイベスト鍋”をインタビューしたところ、“くるみ鍋”という聞き慣れない鍋の名前が登場。岐阜県・関市で50年以上愛され続ける、地元民の溺愛グルメ「くるみ鍋」とは・・・?

知る人ぞ知る、隠れ名物「くるみ鍋」とは?

「くるみ鍋」が味わえるのは、岐阜県関市の居酒屋『やまなみ』。店内では、ランチ限定の「彩り椀」(2,000円)や「ふわふわだし巻玉子」(680円)、「刺身の盛り合わせ」(2,200円)などが様々な料理を味わうことができる。

賑わう店内で、ほとんどのお客さんが注目していたのが「くるみ鍋」。一種類かと思いきや、テーブルに運ばれる“くるみ鍋”に注目すると、「くるみ鍋の飛騨牛」や「くるみ鍋のカキ鍋」、「くるみ鍋のシシ鍋」など種類はさまざま。さらに、お客さん曰く「(くるみ鍋は)このお店でしか食べられない」という。

実は、岐阜県関市の人々に愛され続ける“くるみ鍋”とは、居酒屋『やまなみ』の名物メニュー。あまりのおいしさに関市の人々が通いつめ、たった一軒のメニューでありながら、地元の溺愛グルメへと成長した、関市が誇る“隠れ名物”だったのだ。

“くるみ鍋”は、『やまなみ』先代の春夫さんが58年前に考案したオリジナルメニュー。当時、栄養価の高かったクルミ使用した調味料を作っていた際、行き着いたのが「くるみ味噌」だった。メイン食材は、飛騨牛、飛騨牛ホルモン、飛騨豚、シシ肉、カキの5種類から1種類選択が可能。カキ好きの人は、具材を“カキオンリー”にすることもできる。

たっぷりの野菜に“くるみ味噌”を投入!

くるみ鍋に使用する「くるみ味噌」は、『やまなみ』店主・辻 啓一さんが毎日丁寧に手作り。お店のオーブンでこんがり焼いたクルミを、鍋で食べた時に食感が残るように“粗め”につぶしていく。辻さん曰く、「火を通すと油が出やすくなる」というクルミ。油が出ると、みそにうま味がどんどん出ていくのだそう。

潰したクルミを赤みそにたっぷり投入!さらに、コクを引き出すために、ザラメを入れて、3時間半~4時間かけて混ぜ合わせていく。
味噌の味はもちろんだが、さらに注目したいのが“ボリューム”だ。くるみ鍋を味わうお客さんたちからは、「ちょっと一人では食べきれない」、「肉いれすぎやで。おいしいけど、(辻さんは)気前がいいもんで入れすぎやね」などボリュームに関する声も多い。

くるみ鍋では、まず鍋のなかに白菜をたっぷり投入。その上から、エノキ、シイタケ、白ネギ、もち、豆腐をのせ、広島県産の大ぶりのカキを盛り付け。さらに、ゴボウ、糸コンニャク、水菜をのせていく。たっぷりの盛り付けられた食材に、くるみ味噌をたっぷりかけたら完成だ。
このボリュームでなんと値段は、1人前1,580円!店主・辻さんのオススメは、シャキシャキ食感のゴボウと、味がしっかり染みたおもちだ。

常連さん直伝!くるみ味噌のアレンジレシピ

『やまなみ』では、自宅でもくるみ鍋ができる「くるみ味噌(400g)」(1,200円~)を店頭で販売。さらに「くるみ味噌」は、岐阜県関市の道の駅『道の駅 むげ川』、観光地に併設されたお土産ショップ『濃州関所茶屋』でも販売されるなど、関市に着実に浸透しているのだ。

取材中にも、『やまなみ』に「くるみ味噌」の購入を目的としたお客さんが次々と来店。常連の若井さんは、なんと40年以上もお店に通い続けているという。くるみ味噌を使用した様々なアレンジレシピを作っているという若井さん。今回特別に、自宅でアレンジレシピを披露してもらった。

1品目は「くるみ味噌鶏ちゃん」。鶏もも肉にニンニク・ショウガ・ハチミツで下味を付けたあと「くるみ味噌」を投入。野菜にもくるみ味噌を少しだけ追加し、味付けした鶏肉と一緒にフライパンで炒めて完成だ。油分の多いクルミが入っているため、甘みもある「くるみ味噌」は、煮れば煮るほどおいしいのだそう。

そのほか、味噌の香ばしい匂いが食欲をそそる「くるみ味噌チャーハン」や、牛すじ肉を入れた「くるみ味噌ラーメン」など、“くるみ味噌愛”の溢れるアレンジレシピを次々と披露。くるみ味噌に魅力について、若井さんは「クルミが入っているの油分が多く、甘みもあって、煮れば煮るほどおいしい。(このアレンジレシピは)普通の赤みそでは作れない」と話した。

たった一軒のメニューから、地元民たちの溺愛グルメへと成長した“くるみ鍋”。岐阜県関市に訪れたとき、ぜひ味わってみては。

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