「予約が取れない」ひっ迫の現状が課題に “子どもの発達支援”調査結果 名古屋市
名古屋市は、市内に住む子どもについての“発達支援”に関するアンケートの結果報告書を公開した。
この調査は名古屋市の子ども発達支援施策において、来年度以降の方針を検討する際の資料集めのため、昨年10月から12月かけて行われた。対象となったのは、市内に住み昨年9月1日時点で障害児通所支援給付の認定を受けている子どもの保護者8360人のほか保健センターや市立保育園、市立幼稚園など。
保護者を対象とした調査では、『子どもの発達について、何歳の時に気づいたか』という質問に対し、「2歳」が22%で最も高く、次いで「1歳」が16.9%、「3歳」が14.8%となった。
『子どもの発達について気にするようになったきっかけ(複数選択可)』については、「自分(保護者)自身が子どもの日々の生活を見て」が46.4%で最も割合が高く、次いで「保健センターの健診」が31.6%、「保育園・幼稚園・認定こども園で保育士や先生から」が22.1%となった。
医療機関を受診したタイミングについては、発達の遅れに気づいた当時の子供の年齢が「2歳」の保護者の場合、76.1%が「ちょうど良かった」と答えた一方で、「6歳以降」に気づいた保護者の60.7%が「もっと早く受診すればよかった」と回答。発達の遅れに気づいた時の子どもの年齢が高くなると「もっと早く受診すればよかった」と考える割合が高くなる傾向がみられた。
また『医療機関に行く際に困ったこと・悩んだこと(複数選択可)』については「予約がとれなかった、申し込みから診察に時間を要した」という回答が59.6%で最も高くなった。名古屋市では療育センターで初診を受けるまでの待ち時間が長いときでは数か月になることもあり、これまでも課題としてあげられていて、担当者は「改めて課題として受け止めている」と話す。
現在、名古屋市は調査結果の分析を進めていて、調査から浮かび上がった課題を今後の子どもの発達支援施策にいかしたいとしている。