10年前に落雷で練習試合中の球児が死亡 もう二度と…高校は雷探知機を設置するなど対策を徹底 愛知・扶桑町
台風や湿った空気の影響で大気の状態が不安定となり急変する天気。連日、雷鳴を聞くなか、過去には落雷によるこんな悲劇も…。
愛知県扶桑町。誠信高校のグラウンドの片隅にある慰霊碑。10年前の8月、マウンドで投球していた野球部の生徒が雷に打たれて亡くなるという事故がありました。
選手や観客の50人以上が見ている練習試合のさなかに起こった事故。
誠信高校野球部顧問 澤田英二 教頭:
「ここがピッチャープレート。投げた後に青い光が(見えた)。その時の天気はこういうような、当然雷も聞こえない状況だった」
当時はにわか雨があり、一時試合は中断。雨がやみ、青空も見えていたためプレイを再開したと言います。
バックネットの12本ある支柱には全てに避雷針がついていたこともあって「まさか」と思ったとのこと。
この事故を受けて誠信高校では雷探知機を設置。気温や湿度、電磁波を感知し、雷の発生確率が高まると赤色灯が作動。屋外での部活動は即中止に。
下校しようとしている生徒には待機するよう呼びかけます。
また、学校から半径26キロ以内で落雷があった場合、教員のスマホに通知されるシステムも導入しました。
野球部2年生:
「ちょっと昔までは雷が鳴っても落ちると思わなかった。(今は)厳しく先輩たちに言われ続けてきたので、自分たちも練習中に雷が鳴り始めたら(避難)できる」
野球部2年生:
「最近台風の影響もあって(雷探知機の)ランプが光ることも多かった。いち早く誰もけがしないように被害を受けないようやってます」
誠信高校野球部顧問 澤田 教頭:
「10年という月日はまったく感じてはいません。ついこの間のことだという意識でいます。もう二度とこのような悲しい事故が起きないように油断ぬきに神経とがらせて 反応していかないと」