【現地ルポ】1秒に1台は通る!? EV(電気自動車)で世界を席巻する中国勢 現地の様子から強さの秘密が
中国で一番高いとも言われるタワーも建つ広東省の中心都市・広州。人口1千万人を超えるこの街で幹線道路を走ると、青いナンバーの車に混ざり緑のナンバーの車が目に付く。青いナンバーはガソリン車など従来型の車、緑のナンバーは電気自動車を中心とした「新エネルギー車」だという。日本ではまだまだ少ない電気自動車だが…
10秒間でどれくらい「新エネルギー車」が通り過ぎるか、記者が数えてみると…
「1,2,3,4。。。。」…10台。
つまり、1秒に1台のペースで目の前を通り過ぎていった。中国の自動車団体の統計によると、新エネルギー車は自動車販売台数の4分の1を占めるまでになっているという。背景にあるのは「国の後押し」。新エネルギー車には様々な優遇措置があるほか、関係者に話を聞くと、ナンバーを取得するにも、ガソリン車だと手間と時間がかかりなかなか取れないが、新エネルギー車なら手軽に取れるという。
街の中にも電気自動車の浸透を感じさせる光景が…。ショッピングモールの中には新興の電気自動車メーカーのショールームがいくつも。夜9時にも関わらず客足が途絶えていなかった。
さらに目を引くのが、充電スタンドの多さ。住宅団地のそばに設置され夜でも賑わい…
都心から離れたレストランにも年季の入ったスタンド。さらには、ホテルの地下の駐車場にまで…マンションやホテルを建てる際に充電スタンドの設置を促す策も取られているという。地域間の格差や運営コストなどの問題もあると言うが、中国のEV躍進のウラに足下での徹底した推進策があるのは間違いなさそうだ。