再審請求で裁判やり直し確定 男性「無罪の確定を目指す」 名古屋高検が異議申し立てせず 捜査機関による供述誘導の指摘も 福井女子中学生殺人事件
2度目となる再審・裁判のやり直しが決定された38年前の福井市の女子中学生殺人事件で、検察側は異議申し立てをしないと発表しました。これでやり直し裁判が行われることが確定しました。
再審請求をめぐっては、名古屋高裁金沢支部が23日、有罪の根拠とされた関係者の目撃証言について「捜査に行き詰まった捜査機関が誘導などの働きかけをして、このウソの供述に沿う他の関係者の供述が形成された疑いが払拭できない」などとして、2度目の再審開始を認める決定をしました。
これに対し、名古屋高等検察庁は28日、異議申し立てをしないと発表し「再審公判で適切に対応したい」とコメントしています。
■前川彰司さん
「安堵しました。再審開始を目指してやってきたわけではない。無罪の確定を目指してやってきた。とどめを刺して終わりたい」
前川さんは再審・裁判のやり直しが確定したことを受けて「再審無罪」を目指し、強い決意を示しました。事件から38年の時を経て、ようやく開いた「開かずの扉」。今後、名古屋高裁でやり直し裁判が行われます。