「空きテナントなんとか埋めたい」 競合する8SCがタッグを組んで出店者を誘致
大きな店舗の中でひときわ目立つ空きスペース。県内8つのショッピングセンターが、テナント誘致を担う事業部を共同で立ち上げ、競合店同士が連携して新たに入る店を募ります。
福井市花堂のショッピングシティベルでは、60のテナントのうちおよそ1割が人手不足などを理由に撤退し、空きテナントとなっています。
こうした状況は県内のほかの店も同じで、福井市松城町のパリオシティや坂井市春江町のアミなど、ふだん競合している8つのショッピングセンターがタッグを組み、共同の事業部を立ち上げました。
事業部は、テナントの誘致を担う業務を県内のショッピングセンターでつくる連合会に集約し、出店希望者と商業施設とのマッチングに加え、テナントの空き状況の一元化を図ります。
エルパの竹内邦夫理事長は25日、「イオンの再進出や人口減少でテナントの維持が難しい中、課題解決を図りたい」と強調しました。
地元の小売店と大手の核テナントで運営するいわゆる「福井方式」で独自に進化を遂げた県内のショッピングセンター。地域のにぎわいに向けて、ライバル同士が力をあわせて新規出店者を掘り起こす全国でも珍しい取り組みが始まります。