高速バスに新規参入 福井⇔大阪･京都 新幹線開業で“乗り換え要らず”需要見込む 23日運行開始

新幹線の県内開業後も「乗り換え要らず」に。石川県のバス会社日本海観光バスが、大阪･京都と福井を結ぶ高速バス路線を新たに運行することになりました。(12月12日)


■リポート･吉岡弘起記者
「座席周りのコンセントにフリーWi-Fiと快適性を高めた高速バス。敦賀乗り換えのバス需要を狙い参入します」

北陸と関西を1日1往復し、午前9時40分に大阪の梅田を出発したバスはJR京都駅を経由して、午後2時にJR福井駅、午後3時前にあわら湯のまち駅に到着し、その後は加賀温泉へと向かいます。12月23日(土)から運行を始めます。

■日本海観光バス 総務部長の西出揮一郎さん
「関西方面の人はあわら温泉に15時前に着くので、チェックイン時間に合わせて利用できる」
「新幹線開業しますが、どうしても東京方面に目が向いてしまい、関西方面が弱くなる。福井の人には乗り換えが発生することでデメリットが大きいと思い、そこに商機を見出して運行する」

来年3月の新幹線県内開業に伴って、在来線は特急が廃止され、北陸と関西、名古屋方面を結ぶ特急サンダーバード、特急しらさぎはそれぞれ敦賀止まりとなり、その先は乗り換えが発生します。また福井‐大阪間で新幹線を使った場合の料金は、特急を使う現在に比べて1,150円アップし、7,290円になります。時間短縮効果もわずかです。一方、高速バスは片道3,500円で「乗り換え要らず」です。

■駅を利用する人
「福井は関西圏。サンダーバードが無くなるのはきつい。京都に遊びに行こうと思っても、JR使わなくなっちゃう。せめて京都まで(新幹線が)入ってくれれば何とかなる」
「不便になって困る。乗り換えないといけないでしょ。サンダーバードはありがたかった」

新幹線開業後を見据えた高速バス参入の動き。新たな需要を狙って県外企業も進出しています。