【ドクターイエロー引退へ】「新幹線の見える丘」でも別れを惜しむ声 「コラボカステラ」には問い合わせが殺到 福岡
新幹線の線路のゆがみなどを点検する車両「ドクターイエロー」が引退することになりました。鉄道ファンだけでなく、子どもたちからも親しまれてきた「新幹線のお医者さん」の引退に、福岡からも別れを惜しむ声が聞かれました。
目立つ黄色の車体に、走りながら線路のゆがみなどを点検する車両であることから「新幹線のお医者さん」などと呼ばれ親しまれてきた「ドクターイエロー」。
2001年9月から運行を始めていましたが、JR東海とJR西日本が老朽化のため引退させることを13日、明らかにしました。
福岡市の玩具店には、引退の知らせを受けてすぐに、ドクターイエローのおもちゃを買いに来た人もいたといいます。
■買い物客
「自分もドクターイエロー好きだったので、見た瞬間悲しくなりましたね。」
■日本トイザらス 福岡ももち店・津田早和子さん
「なかなか見る機会も少ないと思うので。色もお子様に人気の車両。手に取っていただければうれしいなと思います。」
人気の理由は色だけではなく、ベールに包まれた運行のタイミングです。ドクターイエローは一般客を乗せない車両で、運行は月に数回程度です。いつ出会えるか分からないことから、鉄道ファンの間では「見ると幸せが訪れる」と言われています。
そのドクターイエローの出入りがあるという福岡県春日市の新幹線車両基地。一帯を見渡すことができる公園があります。
■阿部まみアナウンサー
「見ると幸せになると人気が高いドクターイエロー、あいにくきょうは走っていないようですが、この園内には新幹線を見る人の姿があります。」
■訪れた人
「ちょっと寂しい感じがします。孫がドクターイエローが大好きで、見ていましたから。ここで見たことありますよ、孫と。絵本でしか見てなくて、実際に見たときはうれしくて、孫が自慢していました。」
公園のそばにある和菓子店には去年、JR西日本から依頼されて作ったドクターイエローとのコラボ商品があります。13日の引退発表の直後には、問い合わせの電話が殺到したといいます。
■阿部アナウンサー
「ドクターイエローのボディに似て、黄色でころんとした形がかわいらしいです。バターの香りが広がります。」
■お茶々万十本舗 富貴・松本弘樹社長
「長いこと、よく見ていたドクターイエローだったので寂しさもあります。JR西日本さんも、これを残してほしいという意向がありますので、幸せのおすそ分けは、まだまだできるんじゃないかなと思っています。」
20年以上、新幹線の安全を支えてきたドクターイエロー。JR東海は来年1月、JR西日本は2027年以降をめどに運行を終了させるということです。