【影響】ひんやり平年並みの気温 でも秋を彩るコスモス畑は緑色のまま 夏の猛暑で野菜も高い 今後の見通しは 福岡
福岡県内では2日から3日にかけてようやく、気温が平年並みまで下がりました。ただ、これまで長く続いた残暑は、秋を彩る花や野菜に影響を与えています。
■街の人
「すごく寒かった。きのうも寒かったです。」
3日の福岡県内の最低気温は福岡市博多区で17.8℃、北九州市八幡西区で17.4℃など、2日よりもさらに気温が下がりました。
■白野寛太記者
「多くの人が長袖を着て通勤しています。」
■街の人
「だいぶ涼しくなったと思う。長袖を着ました。慌ててたんすから取り出してきました。」
ただ、週末には再び真夏日になる見込みで、気温の変化に困惑する人もいました。
■街の人
「ついていけるかな。きのうから長袖で、暑かったら戻さなきゃ。」
「気温差が激しいので、体調に気を付けないと。」
戸惑うのは人間だけではありません。福岡市東区の海の中道海浜公園を訪ねました。
■中村安里アナウンサー
「10月に入り、少しずつ風は冷たくなってきましたが、コスモスのエリアを見てみますと、ほとんど咲いていません。」
例年、9月下旬から花が咲き始めるというコスモス畑は一面の緑でした。
■海の中道管理センター・山本樹さん
「7月の気温が高かったので、コスモスの種の発芽があまりうまくいかなかった。」
本来、この時期には3~4分咲きになっているはずでしたが、ことしは猛暑と雨が少なかった影響で、開花が遅れているということです。
■山本さん
「過去の経験がそのまま生かされることがなくなってきたかもしれない。自然相手ですので、なかなか難しいところではあります。」
一方、開花が遅れたことで、見頃がずれてしまった花もあります。
■山本さん
「こちらは彼岸花が咲いている冒険の池というエリアです。例年ですと、9月下旬までで見頃を終えるのですが、ことしはまだ咲いていますので、今週末くらいまで楽しめる見込みです。」
海の中道海浜公園では11月4日まで「うみなか*はなまつり2024」が開催されていて、コキアはまもなく見頃で、コスモスは10月下旬に見頃を迎える見込みです。
■財津ひろみアナウンサー
「夏の天候は野菜の価格にも影響を与えています。こちらのスーパーでは、このようなポップが掲示されていて、雨不足と猛暑の影響で価格が高騰していることを知らせています。」
■エムズ美和台店・久松浩一店長
「すごく高くなっているのはトマトです。通常5個入りで税抜き298円で販売していたものが、ことしは税込み430円。」
福岡市東区のスーパーでは、トマトの価格が例年の1.3倍になっていました。ブロッコリー1株、ホウレンソウ1束、ナス2本はいずれも322円で、どれも例年の1.5倍になっています。韓国産パプリカは1個409円です。輸送費も上がっているため、例年のほぼ2倍になっていました。
■買い物客
「高いです。響きます、家計に。」
「全部、値上がりしているから仕方がないというのはあります。」
「メニューを変えたり、別ので代用したりしています。」
福岡大同青果によりますと、ことしは猛暑の影響による生育不良で野菜全体の入荷量が少なく、9月の平均単価は過去6年で最も高くなったといいます。残暑が続いたため、10月も入荷量は回復しないと見込んでいます。
■久松店長
「できるだけ値段を抑えて設定してはいます。利益的にかなり厳しいですが、買っていただかないといけないので、お店的には厳しい。」
気象庁によりますと、この先1か月も九州北部は温かい空気に覆われやすいため、平年より気温が高い日が続く見込みです。