×

【スーダン武力衝突から1年】北九州市の高校に3年間留学した男性 家族と離れ…日本で学んだ言葉「これから」を支えに 福岡

2024年5月9日 11:01
【スーダン武力衝突から1年】北九州市の高校に3年間留学した男性 家族と離れ…日本で学んだ言葉「これから」を支えに 福岡
武力衝突から1年

アフリカのスーダンで武力衝突が始まって1年あまりがたちました。いまだ戦闘が続く中、首都ハルツームから退避したスーダン人の男性が北九州市を訪れています。いま、日本で伝えたいことは。

5月9日、北九州市役所を訪れたのは、スーダン人のゼインさん(28)です。内戦が続くスーダンから退避し、働き口を探してドバイで生活しています。

20年近くスーダンで医療支援を行っている北九州市のNPO法人、ロシナンテスに招かれて来日しました。

■スーダン出身・ゼインさん(28)
「いつか戦争が終わるか毎日悩んでいて、戦争の終わりが見えない中、家族のために働かないといけないことになって。」

ゼインさんはロシナンテスがスーダンで開いていた少年サッカー教室のメンバーで、12年ほど前、ロシナンテスを頼って、北九州市の高校に3年間留学しました。

卒業後は「日本とスーダンの架け橋になりたい」と帰国し、現地でスポーツ店を経営していました。

国軍と準軍事組織RSFの戦闘が1年にわたり続くスーダンでは都市部から農村部に戦闘が拡大するなど、停戦の兆しは見えません。国の内外で数百万人が避難生活を余儀なくされています。

今回、ロシナンテスがゼインさんを招待したのは、日本人にスーダンの現状を知ってもらうためです。ゼインさんの経営していた4つのスポーツ店も、内戦で破壊されたといいます。

家族で1日1皿の食事をとるのもやっとだったと、涙ながらに話しました。

■ゼインさん
「この量で一人分にも足りない量ですが、お父さんと一緒に食べて、お父さんは(食べずに)私にお腹いっぱいと言いまして。彼はお腹いっぱいじゃなかったけど。私も、あなたが食べないと私も食べませんと言いました。」

家族はウガンダに避難し、ゼインさんは1歳の息子たちと離れて単身ドバイに移り、スポーツ店の経営を立て直そうとしています。

■ゼインさん
「まず、この内戦が絶対終わらないといけない。どうやってスーダンを立ち直らせようと考えていく。」

おすすめ