シリーズ「こどものミライ」突き・蹴りでポイント「硬式空手」世界大会に出場する中学1年生 未経験者の父とつかんだ夢への切符 福岡
太宰府市長の前で鋭い蹴りを披露した、中学1年、坂口颯飛(そうひ)さん(13)です。この日、太宰府市役所を訪れ、8月2日から東京で開かれる「世界硬式空手道選手権大会」への出場を報告しました。
「硬式空手」は顔や胴に防具をつけ、「突き」や「蹴り」でポイントを競うスポーツです。
颯飛さんが所属する「拳志会」は、小学1年から社会人までおよそ40人が所属しています。今回の世界大会には16人を送り込みます。
■坂口颯飛さん(13)
「世界大会に出るのは小さい頃からの夢だった。この世界大会でいい結果を残したい。」
颯飛さんが硬式空手を始めたのは4歳の時です。先に空手を始めた姉の練習についていったことがきっかけで拳志会の門をくぐりました。
めきめきと実力をつけた颯飛さんは、小学1年の時に競技を始めてわずか2年で福岡県の大会で優勝しました。
颯飛さんの父親の智一さんはもともと、空手の経験はありませんでした。しかし、颯飛さんの才能を目の当たりにして、智一さんは自ら空手の指導法を学び、颯飛さんを強くするための方法を考えるようになりました。
■父・坂口智一さん
「中学生の組手の動画を会場で撮ってきて、颯飛の中に落とし込めるものがないか。私自身がその動きが本当にできるのかを試してみて、できるなというのを教えて。という繰り返しですね。」
親子二人三脚で練習に打ち込み、小学2年の時には全国大会で準優勝を飾りました。
空手選手として順風満帆に見えた颯飛さんでしたが、選手としてこれからという時に新型コロナの感染拡大ですべての大会が中止になりました。しかし「世界大会に出る」という夢をかなえるため、颯飛さんと智一さんは、技を磨き続けました。
そして、大会再開後の2023年、小学6年になった颯飛さんは全国大会で念願の優勝を果たし、世界大会の切符をつかみました。
■颯飛さん
「小さい頃からずっとお父さんに支えてもらって空手をやっていたので、もう感謝しかないです。」
■父・智一さん
「幼稚園の頃から蓄積して貯めてきた経験というのは絶対に裏切らないと思うので、いい成績を収めてくれるんじゃないかなと信じています。」
親子二人三脚でたどり着いた夢の舞台。颯飛さんは「感謝」の思いを胸に世界と戦います。大会は8月2日、東京で開幕します。
■颯飛さん
「世界大会、頑張るぞ!オー!」