【パリ五輪】銅メダルの福島選手が母校に 涙で後輩に伝えたこと フェンシング教室には「1か月で1年分の問い合わせが」 福岡
パリオリンピックのフェンシング女子サーブル団体で銅メダルを獲得した、福岡県宗像市出身の福島史帆実選手(29)が22日、母校の高校でメダル獲得を報告しました。地元選手の活躍で、福岡県内でも“フェンシング熱”が高まりを見せています。
22日午後3時すぎ、大きな拍手の中、はにかんだ笑顔を浮かべて登場したのは、パリオリンピックの銅メダリスト、フェンシング女子の福島史帆実選手です。福岡県粕屋町にある、母校の福岡魁誠高校に凱旋しました。
パリオリンピックで金メダル2個を含む5個のメダルを獲得し、大躍進を果たしたフェンシング日本代表。福島選手は女子サーブル団体で最年長としてチームを支え、この種目で男女を通じて日本で初めての銅メダル獲得に貢献しました。
母校でのあいさつでは、これまでの歩みを振り返り言葉を詰まらせる場面もありました。
「東京五輪からパリ五輪までの3年間は、純粋に楽しいとか勝ちたいとかいう気持ちよりも…。フェンシングを辞めたいというよりは、私にはできないなって。思うときもあったのですが、その時に自分にできることを続けてきました。私は続けることに意義があると思っていて、夢や目標がある人は諦めずに続ける勇気を持って挑戦し続けてほしいなと思います。」
挑戦し続けることの大切さを後輩たちに伝えました。
日本選手の躍進に、福岡でも“フェンシング熱”が高まっています。福岡市の博多体育館を訪ねました。
■吉村史織アナウンサー
「福岡市のスポーツ施設では週に1度、フェンシングの教室が開かれているということで、会場をのぞいてみると、剣をさばく軽快な音が聞こえてきます。」
こちらのフェンシング教室には、小学4年生から60代までの13人が通っています。
■小学4年(フェンシング歴3年)
「(オリンピックを見て)かっこいいなと思いました。すごいなと思って、もっと頑張りたいなと思いました。」
■高校3年(フェンシング歴2年)
「メダルを取ってもらえると、フェンシングの人口が多くなってうれしいです。」
「1年分の問い合わせが」
オリンピックをきっかけに、教室には体験や見学の問い合わせが増えているということで、さっそく小学3年生が1人、入会しました。
■福岡県フェンシング協会・金丸文行 理事長
「ここ1か月ぐらいの間で、5・6人の問い合わせが入っています。通常の1年分ぐらいの問い合わせが入って、非常にうれしい悲鳴です。」
この日も、見学に訪れた家族連れの姿がありました。きっかけはやはり、オリンピックでの日本勢の活躍でした。
■父親
「子どもたちもオリンピックを見てかっこいいなと言っていたので。うちの子もやってほしいなと思って。」
■7歳の兄
「難しかった。(かっこよかったのは)これ、使ってるところ。」
■5歳の弟
「おもしろかった。」
未来のメダリストがここから誕生するのでしょうか。教室は、今回の“オリンピック効果”でフェンシングのすそ野が広がることを期待しています。