シリーズ「こどものミライ」九州初の子どもホスピスが始動 最初の家族が過ごした特別な一日 福岡
12月14日、福岡県古賀市に子どもホスピス「よかよかのおうち」がオープンしました。最初の利用者となったのは、福岡市東区の筒井さん一家です。
■父・筒井秀和さん
「起きといてよ。」
■母・筒井真央さん
「そんな目で見なくても。」
両親のそばにいるのは末っ子の、こは音(こはね)ちゃん(5)です。生後まもなく染色体に異常がある「13トリソミー」と診断されました。心臓や肺などに先天性の疾患があります。
そして、心優しい長女・心音(ここね)さん(16)と、しっかり者の二女・花音(かのん)さん(11)、元気いっぱいの三女・奏音(かなね)さん(8)です。
「子どもホスピス」とは、重い病気や障害がある子どもが、看護師や介護士から医療やケアを受けながら家族と過ごすことができる施設です。終末期の患者の緩和ケアを行う「大人のホスピス」と違い、家族とくつろげる時間の提供を目指しています。
福岡での子どもホスピスの開所は、大阪・横浜・札幌に続き全国で4例目です。
■福岡子どもホスピスプロジェクト・浜田裕子 理事長
「きょう一日生きていてよかった、こんな楽しいことがあってよかったという思いを持ってもらって支援する。そういう居場所を願って、はじめの一歩として施設を開所しました。」
これまで開所にあたっては、高額な建設費と運営費の調達が課題となってきました。去年8月以降、クラウドファンディングなどで資金を集め、古賀市の療育施設を週末だけ利用する形でオープンにこぎつけました。
家族6人は「よかよかのおうち」を利用できる日を心待ちにしてきました。利用当日、家族はワクワクしながら出発を待っていました。
■花音さん
「(何が楽しみ?)ワンちゃん。」
■心音さん
「同じです。」