“議員報酬の削減” 議会の主要会派などによる反対多数で否決 福岡・北九州市議会
北九州市議会で議員報酬の削減に向けて早期の議論開始を求める決議案が提出されましたが、反対多数で否決されました。
決議案の提出を主導したのは、行財政改革を進めるとする武内市長を支える会派でした。
北九州市議会の12月定例会最終日の11日、武内市長誕生を支えた会派に所属する井上純子市議など7人が、議員報酬の削減に向けて早期に議論を開始することを求める議案を提出しました。
■北九州市議会・井上純子市議
「われわれ議員報酬の市民一人当たりの負担額は政令市ダントツの1位であります。客観的に考えても議員報酬の削減の議論の対象が必要であります。」
井上市議の説明では、市民一人あたりの議員報酬の負担額は全国に20ある政令市の中で北九州市が最も高額で、議員報酬について議会で議論することが決まっていたにもかかわらず、「塩漬け」になっていると批判しました。
■井上市議
「会議の日程もいまだ公表されていません。6か月もです。一刻も早く武内市長とともに本市の財政危機の脱却に向け、削減ありきの議論開始が必要であります。」
一方で、自民党系の最大会派をはじめ、議会の主要会派などからは決議案に反対する意見が相次ぎました。
■自民党・無所属の会 鷹木研一郎 市議
「北九州市は財政破綻をしそうな街ではありません。市民の負託を受け、市民に希望を届ける議員がネガティブキャンペーンに加担すべきではないと、この場で強く申し上げさせていただきます。」
■ハートフル北九州・森本由美市議
「市長から行財政改革プランが示されたときに、議会として即座に対応できるように準備会を開催しながら、行財政改革の動向等を注視しているところです。塩漬けになっているという評価をすることには全く根拠がありません。」
採決の結果、武内市長を支える会派などが提出した決議案は反対多数で否決されました。
■武内市長
行財政改革を進めるため、自身の給料を1割カットし議員に対しても「目線を合わせてほしい」と訴える武内市長は、議会の主要会派を「主体的でない」と批判しました。
■北九州市 武内和久市長
「自ら主体的に議論を進めてくださるっていうことが、私は望ましい、あるいは願いたいところではありますけれども。やはり主体的に動くよりかは、全体を見て様子を見て進めるという慎重な姿勢であられるんだなということは、きょう理解できました。」
武内市長を支える会派は今後も、議員報酬の削減を前提とした議論の開始を求めていく方針です。