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広域ごみ処理施設 1市3町の議員4人が工事費など情報公開請求 内訳は黒塗りに 福岡・大任町

2024年2月15日 17:47
広域ごみ処理施設 1市3町の議員4人が工事費など情報公開請求 内訳は黒塗りに 福岡・大任町
工事費の内訳は黒塗りに

福岡県大任町で建設中の広域ごみ処理施設を巡って、田川市などの議員が情報公開を求めていました。大任町は15日、公文書の一部を公開しましたが、一部の情報については非公開でした。

情報公開を請求したのは、田川市、川崎町、糸田町、大任町の議員4人です。

問題となっているのは田川地区の8つの市町村が共同で建設、利用する広域ごみ処理施設など3施設の整備工事の公文書についてです。大任町が委託を受け、およそ347億円で整備を進めています。

しかし、材料費や労務費など建設工事費の内訳が明らかになっておらず、1月、田川市などの議員が情報公開を請求していました。

これを受けて15日、大任町はごみ処理施設の整備工事についての見積書などを議員に公開し説明しました。それによりますと、これまで説明を受けていた総額の金額のみが公開され、金額の内訳の詳細についてはすべて黒塗りになっていました。

また、情報公開請求していた文書の中には非公開と回答されたものや、資料が存在しないと回答されたものもありました。

■田川市議・梶原みつ子さん
「憤りを感じます。これぐらいで回答しましたというのであれば、これは回答のうちに入らない。もう少し本当に精査して、きちんとしたものを出していただかないと。」

今後の対応については後日、議員らで協議するということです。

改めて、この問題を整理します。福岡県大任町は、2021年7月から公共工事の入札結果を公表していませんでした。

公共工事の入札結果は、法律で公表が義務づけられていますが、大任町の永原譲二町長は、受注した業者が暴力団や反社会的勢力から危害を加えられる恐れがあるためと、非公表の理由を説明していました。

また、同じ理由で公文書の情報公開についても、請求できるのは町に1年以上住む町民に限定していました。

しかしその後、暴力団組員が逮捕されたことを受け、ようやく去年4月から、入札結果の公表が再開されました。また、去年9月に情報公開条例が改正され、公文書の情報公開についても誰でも請求可能な状態に戻されました。

そこで1月、大任町や周辺自治体の議員がごみ処理施設に関する文書の情報公開を求めましたが、結果として、一部の情報は公開されなかったということなんです。

15日、大任町役場を訪れた議員は「本当に町が責任を持ってやっているのであれば、非公開はおかしいのでは」と憤りを示しています。