工藤会トップらに遺族への賠償命じる 建設会社社長の射殺事件「絶対的な影響力を有する」福岡地裁
暴力団幹部に射殺された建設会社会長の遺族が、特定危険指定暴力団・工藤会のトップに損害賠償を求めた裁判です。1日、裁判所は工藤会のトップらに対し、3300万円余りの支払いを命じる判決を言い渡しました。
2011年、北九州市小倉北区で建設会社会長(当時72)が射殺された事件では、実行役の男が1審で無期懲役の判決を受け、工藤会の組織的な関与があったとされています。
被害者の遺族は「工藤会の威力を利用した資金獲得のために殺害した」として、工藤会トップの野村悟被告(77)らに対し7200万円余りの損害賠償を求めています。
1日の判決で、福岡地方裁判所の上田洋幸裁判長は「野村被告は工藤会に対して絶対的な影響力を有し、代表者に該当する」とした上で「不当な目的の下、何の落ち度もない被害者に危害を加えた殺人行為」として野村被告らに対し3300万円あまりの支払いを命じました。