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検察「車が趣味で安全よりも利便性を優先」発作の恐れを知りながら“危険運転” 高校生など9人をはねる 懲役5年を求刑 福岡地裁

2024年6月26日 17:51
検察「車が趣味で安全よりも利便性を優先」発作の恐れを知りながら“危険運転” 高校生など9人をはねる 懲役5年を求刑 福岡地裁
てんかんの発作で「危険運転」

2023年11月、福岡県宇美町で、持病のてんかん発作の恐れがあると知りながら車を運転し、高校生などをはね、ケガをさせたとされる男の初公判が開かれました。男は起訴内容を認め、検察は懲役5年を求刑しました。

危険運転致傷の罪に問われているのは、福岡県須恵町の無職、中村進被告(66)です。

起訴状によりますと、中村被告は去年11月、福岡県宇美町で、持病のてんかん発作が起きる恐れがあることを知りながら軽乗用車を運転し、高校生など9人をはね、ケガをさせた罪に問われています。

26日、福岡地裁で開かれた初公判で、中村被告は車椅子に乗って入廷し「間違いありません」と起訴内容を認めました。

検察は冒頭陳述で「妻や医師から運転をやめるようにと何度も言われたが、車が趣味で安全よりも利便性を優先した」と指摘しました。

証拠調べで、ケガをした高校生がその後、水泳の大会に出場できなくなったことが読み上げられると、中村被告はうつむく姿を見せました。

被告人質問で中村被告は「大きな心の傷や体の傷を与えることになって、大変申し訳ありませんでした」と謝罪しました。

検察側が懲役5年を求刑して裁判は結審しました。判決は7月12日に言い渡されます。