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【路線価】福岡県の上昇率が3年ぶり全国1位に 前年比5.8パーセントアップ 福岡パルコ前は「1平方メートル944万円」44年連続の県内トップ

2024年7月1日 18:15
【路線価】福岡県の上昇率が3年ぶり全国1位に 前年比5.8パーセントアップ 福岡パルコ前は「1平方メートル944万円」44年連続の県内トップ
【路線価】福岡県の上昇率が全国1位に

土地の相続税を計算する際の基準となる路線価が1日、公表されました。福岡県全体の上昇率は、天神ビッグバンとマンション需要を背景に、3年ぶりに全国トップとなりました。

国税庁が毎年公表している路線価は、ことし1月1日時点の土地1平方メートルあたりの評価額で、相続税や贈与税を計算する基準となります。

福岡県全体の平均は、去年と比べて5.8パーセント上がり、上昇率は3年ぶりに全国1位となりました。

■松原健介記者
「福岡県内で最も路線価が高かったのは、ここ、福岡市・天神の福岡パルコ前です。1平方メートルあたり944万円でした。」

福岡パルコ前は44年連続のトップで、去年に比べて40万円上がりました。福岡市の再開発事業「天神ビッグバン」により、好調なオフィス需要が価格を押し上げています。

■不動産鑑定士・浅川博範さん
「福ビルが来年の春に開業。具体的な開発のスケジュールが目に見えているということと、ビルの規模が西日本一。世界に対してもアピールがあって、福岡の注目をけん引する大きな要因になっている。」

上げ幅が福岡県内で最も大きかったのは福岡市東区千早4丁目でした。去年の63万円から9万円アップして72万円と、上昇率は143.パーセントです。

専門家は、九州大学箱崎キャンパス跡地の再開発が具体的に動き出し、東区全体の注目度が高まっていると指摘します。

■浅川さん
「千早駅は博多駅からつながっていて10分ぐらいで行ける。土地の単価は天神のパルコ前の約10分の1。人気が集中してマンション用地としての需要が非常に増えたので、地価上昇につながった。」

上昇率2位は福岡市早良区西新4丁目で、去年の114万円から16万円アップして130万円に。14パーセントの上昇率で、こちらもマンション需要がけん引しています。

■浅川さん
「天神・博多を中心としたら、千早は東の拠点、西新は西の拠点になる。西新は福岡市を代表する文教エリアでもあります。校区がいいからマンションを買おうというような需要が昔からあり、それがずっと続いてる。」

上昇を続ける福岡の路線価、今後はどうなるのでしょうか。カギを握るのは、ことし2月、熊本県菊陽町に開所した大手半導体メーカー、TSMCの工場です。

■浅川さん
「(福岡県の)南部のエリアは福岡都市圏から距離があり、なかなか福岡都市圏のメリットを受けにくかったが、TSMCが進出したことにより工場地などいろんな土地の需要が強くなってきた。熊本側から見た福岡県南部の発展の可能性は、今後まだまだある。」

マンション・オフィス需要に加え、九州の“シリコンアイランド”復活にむけた期待。福岡の地価の上昇はまだ続く見込みです。

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