9歳の息子を“殺人未遂” 母親「申し訳ない」「会いたい」繰り返す 1人での子育てと両親の介護「ママと一緒に死んでくれないかなって言いました」福岡地裁
当時9歳の息子を殺害しようとした罪に問われている母親の初公判です。1人で子育てしながら孤独を感じ、「一緒に死のうと考えた」という母親は、息子に「申し訳ない」と謝罪しました。
起訴状によりますと、当時39歳の母親は去年10月、福岡県志免町の自宅で、当時9歳の息子の首を携帯電話の充電コードで絞め、殺そうとした罪に問われています。
28日、福岡地裁で開かれた裁判員裁判の初公判で、母親は起訴内容を認めました。
検察は「発達障害の息子を1人で養育していたが死にたいと考えるようになり、息子を残しては逝けないと殺害を決意した」と指摘しました。
さらに、裁判では母親が置かれた苦しい状況が明らかになりました。
■母親(被告人質問より)
「息子の寝顔を見て、かわいくて幸せと思うが、本当に疲れがたまっていて生きていたくないと思った」
みずからも精神疾患を抱える中、両親の介護が重なって気持ちを制御できず、わが子に手をかけたといいます。
■母親(被告人質問より)
「ママ苦しいよって言われて、ごめんね、ママと一緒に死んでくれないかなって言いました。」
息子が気を失ったあと、母親は自分の首もナイフで切りつけ、110番しました。息子は全治1か月のケガをしましたが、命に別条はありませんでした。
法廷で息子に対し「申し訳ない」「会いたい」と繰り返した母親。弁護側は「母親は強い愛情を持っており、息子も一緒に生活することを希望している」として情状酌量を求めています。
判決は30日、言い渡されます。
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