今シーズン一番の強い寒気が流れ込んだ影響で、九州北部の各地では22日も雪が降りました。公共交通機関に大きな混乱は見られなかったものの、寒波の影響とみられるスリップ事故が相次ぎました。
22日朝、福岡県久留米市では歩道や車に雪が積もり、辺り一面、銀世界が広がっていました。
こうした景色は佐賀市でも見られました。今シーズン一番の強い寒気が流れ込んだ影響で、九州北部では断続的に雪が降り、福岡県飯塚市では7センチ、佐賀県伊万里市では4センチの積雪を観測しました。
■元木寛人フィールドキャスター
「午前8時過ぎの博多駅です。この時間になって、また大粒の雪が降ってきました。こうした雪が降る中、大勢の人が通勤通学のため駅に向かっていきます。」
JR博多駅周辺でも、通勤ラッシュの時間帯に雪が降りました。
■通勤中の人
「早起きしましたし、厚着もしました。1時間くらい余裕を持って。」
■専門学校生
「止まるかなって朝、思っていたのですが、運休と書いていなかったので、良かったという感じですね。」
電車やバスなど交通機関に、大きな乱れはありませんでした。
■通勤中の人
「手袋がなかったので服の中に手を入れて。めちゃくちゃ寒いです。」
福岡県内の22日朝の最低気温は、朝倉市で氷点下3.7度、久留米市で氷点下1.2度など、ほとんどの観測地点で、今シーズン最も低くなりました。
■占部晃太朗記者
「遠賀川の上にかかる橋では路面が凍結していて、車はスピードを落とし慎重に通っています。」
一時、大雪警報が出されていた筑豊地方の福岡県飯塚市では、路面が凍結していました。
福岡県篠栗町では、路面の凍結でトラックが動けなくなり、急きょチェーンの取り付け作業を行っていました。
■運転手
「凍結してスタックしました。前に進まなくなりました。結構、流れていたから進むかなと思ったら甘かったです。」
八木山バイパスでは車4台が絡む事故が起き、一時通行止めとなりました。ケガ人はいないということです。
また、福岡県香春町でも、雪によるものとみられる事故がありました。
■宮原真記者
「巨大な木を積んだトレーラーが川に突っ込み道路を塞いでいます。」
警察によりますと、全長およそ18メートルのトレーラーがガードレールを突き破って、道路脇の川に転落しました。
運転手の56歳の男性にケガはなく「後輪が滑り出した」と話していて、雪でスリップした可能性があるということです。
福岡市では、雪だけでなく風も強く吹きました。
■神崎慎治カメラマン
「線路上にたまってしまった砂を取り除く作業が行われています。」
福岡市東区のJR香椎線・海の中道駅から雁ノ巣駅の間の線路上に、強風の影響で砂が流れ込みました。この影響で、香椎線の上下線の一部で一時、運転を見合わせました。
太宰府天満宮の参道には、雪のなか写真撮影をする観光客の姿が見られました。
■永石莉里子記者
「太宰府天満宮では、傘をさしたりフードをかぶって雪をしのぎながら、みんな観光を楽しんでいます。」
■カナダからの旅行者
「カナダのブリティッシュコロンビア州から来ました。今は日本の方がもっと寒いです。」
■韓国からの旅行者
「暖かくするカイロです。寒いので。」
名物の梅ヶ枝餅をほおばって、暖をとる人もいました。
■東京からの旅行者
「ちょうど雪の降る日に来てしまった。熱々でおいしいです。」
ただ、梅ヶ枝餅の販売店によりますと、寒波のためか人出は少なめだといいます。
■甘木屋・髙田由美子さん
「来られた方は寒いから、温かいのを手に持って歩かれる姿はしっかりあったけれど、やっぱり全体数は、きのう、きょうで少ない気がします。」
福岡県古賀市の温浴施設、 偕楽荘では、冬至の日の22日限定で、ゆず湯が登場しました。
■元木寛人フィールドキャスター
「最高ですね。ゆずもすごくいい香りで、リラックスしながら温まることができます。」
ゆずは古賀市産のもので100個以上、ふんだんに使っています。
■70代
「（毎年の）楽しみです。きょうは雪があるから、なお良かった。」
■中村安里フィールドキャスター
「こんな寒い日にゆず湯に入りたいのは人間だけではありません。福岡市動物園ではサルたちもゆず湯で暖まっています。」
福岡市動物園では、サル山にあるプールにおよそ40度のお湯をはって露天風呂にしました。ゆずとみかん合わせて5キロがサルにプレゼントされました。
はじめは、ゆず湯に入らずむしゃむしゃと食べていましたが、食べ終わると柑橘（かんきつ）の香りが漂うお風呂に入って気持ちよさそうにしていました。
■小学生
「いや～癒やされました。見に来てよかったです。」
■父親
「温かそうで、こっちは寒いです。とりあえず、このあと温泉行こうかなって思っています。」
福岡管区気象台によりますと、大雪の恐れはなくなりましたが、雪が積もっているところがあり、路面の凍結に注意が必要です。
