ゾウエリア18億円かけ改装 ミャンマーから来年3月にも4頭受け入れ 福岡市動物園
“鼻”を長くして待っていた方もいるのではないでしょうか。来年の春、福岡市動物園にミャンマーからゾウ4頭がやってくることが発表されました。
現地の情勢不安や新型コロナの影響で、受け入れ時期の決定までには、長い道のりがありました。
むしゃむしゃとエサを食べるゾウに、長い鼻を飼育員の手に絡ませるゾウ、ミャンマーから福岡市動物園にやってくるアジアゾウたちです。
■高島市長
「長く市民に愛されるゾウさんになったらいいなと思っています。」
福岡市の高島市長が2日、臨時の記者会見を開き、ゾウの受け入れ時期が来年の春に決まったと明らかにしました。
やってくるのは、14歳のオス1頭と、3歳から22歳までのメス3頭、あわせて4頭です。3歳と22歳は親子だということです。
1953年の開園以来、ゾウを飼育してきた福岡市動物園では、2017年にアジアゾウの『はな子』が天国に旅立って以降、ゾウの不在が続いていました。
そこで福岡市は、姉妹都市のヤンゴン市があるミャンマー政府と交渉し、ゾウを受け入れることになりました。
双方の合意では当初、去年の春にやってくる予定でしたが、現地の情勢不安や新型コロナウイルスの影響で延期されていました。
■高島市長
「ゾウの受け入れは簡単ではなくて大変でした。ワシントン条約の野生動作物の取引に関する厳しいルールなどがございますし、学術研究での導入にあたっても、関係機関とのさまざまな調整が必要だった。」
■小学1年生
「ゾウが好きだから見たい。」
■小学5年生
「ここ(ゾウ舎)は結構寂しいので、4頭も来てくれることはとてもうれしいなと思います。」
現在、福岡県内で唯一ゾウを見られるのは、北九州市小倉北区にある到津の森公園です。
セイロンゾウのランは45歳で、つぶらな瞳と長いパッチリとしたまつげ、人懐こい姿が大人気です。
■子ども
「ゾウ見たら乗りたい。」
■子どもを抱くお母さん
「子どもには人気があって、優しくて大きい。こどもたちに鼻を伸ばしてくれるから優しいなと思います。」
ここではエサやり体験も楽しめます。
■阿部まみフィールドキャスター
「到津の森公園では、身近にゾウを感じことができるんです。エサを差し出すと、長い鼻がゆっくり近づいてきました。鼻息がすごい。ゾウ特有の肌の質感も感じられました。」
長い鼻を巧みに操り、ペレットが入ったエサを食べてくれました。
到津の森公園も、福岡市動物園にゾウがやってくることを歓迎しています。
■到津の森公園 ゾウの飼育員・森田有貴さん
「同じ福岡でゾウを飼育している動物園が増えることは、お客様にもゾウと関わっていただく機会が増えることはうれしく思うし、動物園どうしで情報交換し合って、よりよい動物園にしていければ。」
福岡市動物園では4頭の受け入れに向け、ゾウの飼育エリアを約18億円かけてリニューアルしました。
運動場をこれまでの3倍の広さにしたほか、園内の斜面をいかした坂など、ゾウが運動不足にならないための工夫もあります。
ゾウの迫力を間近で感じられる餌やり体験も検討しているということです。
■高島市長
「ダイナミックな動きっていうのを見ていただけるような工夫をしていますので、ぜひその新しい動物園の状態、そしてまたその中、動き回るゾウを楽しんでいただければと思います。」
アジアゾウ4頭は来年3月にもやってくる見通しで、来年夏の一般公開に向け名前の公募も行われる予定です。来園を待ってるゾ~ウ。