【博多ストーカー殺人】スマホアプリでは3分間歩いた記録なし→「2本タバコを吸った」「待ち伏せと言われるのは違う」 ストーカーと言われたことについて「納得できない」
2023年1月、福岡市のJR博多駅前で、元交際相手の女性を殺害したなどの罪に問われている男の裁判員裁判の2日目です。被告の男は改めて待ち伏せを否認しつつ、被害者に対する謝罪の言葉を初めて述べました。
この事件は2023年1月、福岡市のJR博多駅前で、川野美樹さん(当時38)が首や胸など10数か所を刺され亡くなったものです。
川野さんの元交際相手の住居不定・無職、寺内進被告(32)は、川野さんを待ち伏せし、つきまとった上、包丁で刺して殺害したなどの罪に問われています。
裁判員裁判の2日目となる18日の法廷では、17日に続き被告人質問が行われました。
この裁判では事件当日、寺内被告が川野さんの職場近くで待ち伏せしたかどうかが、争点の1つとなっています。
弁護側が「川野さんに会うことを予測していたか」と聞くと、寺内被告は「していない。待ち伏せもしていない」と改めて“ストーカー行為”を否認しました。
川野さんと会う直前の3分間、スマートフォンのアプリの記録で歩いた形跡がなかったことについては、検察側の質問に対し「立ち止まったっていうか、2本タバコを吸っていた。3~4分の話。それを待ち伏せと言われるのは違う」とはっきりと主張しました。
法廷では、交際時や別れた後の気持ちも語られました。
■検察
「川野さんのどんなところが好きでしたか。」
■寺内被告
「一緒におって、同じタイミングで笑う。気が合いました、愛してました。」
■検察
「別れた後、復縁したい気持ちはあった?」
■寺内被告
「あったと思いますね。」
■検察
「自分がしていることはストーカーと言われ、納得した?」
■寺内被告
「納得はできなかった。」
時折、考え込むようにして答えた寺内被告は、法廷で初めて被害者に対する謝罪の言葉を口にしました。
■検察
「愛してしまった女性を殺害したことをどう思う?」
■寺内被告
「ショックと後悔と申し訳ないっていう気持ち。あの時、包丁持っていかんかったら、包丁持たんかったらよかった。」
事件を起こしたことを後悔しながらも、ストーカー行為については改めて否認した寺内被告。被告人質問は19日も行われ、28日に判決が言い渡される予定です。