【任意同行の瞬間】元県議を収賄の疑いで逮捕 ケア・トランポリン助成事業で“便宜” ワイロは2800万円か 福岡
元福岡県議会議員の男がワイロを受け取った疑いで逮捕されました。福岡県が助成している「ケア・トランポリン」という器具を使った健康教室をめぐり、業者に便宜を図った疑いです。受け取ったワイロの額はおよそ2800万円とされています。
収賄の疑いで逮捕されたのは、元福岡県議会議員の片岡誠二容疑者(58)です。片岡容疑者は17日午前6時半ごろ、福岡市早良区の自宅から任意同行され、その後、逮捕されました。
福岡県はケア・トランポリンと呼ばれる、手すりが付いた1人乗りのトランポリンを使った運動教室に助成金を出しています。
捜査関係者によりますと、片岡容疑者は県議だった2022年、助成事業をめぐり予算が可決されるよう便宜を図った見返りに、「ケア・トランポリン」を扱う業者から現金およそ2800万円のワイロを受け取った疑いです。
片岡容疑者は2015年の県議選で初当選し、2023年の落選まで県議を2期務めました。
福岡県の助成事業をめぐる元県議の逮捕を受け、県は緊急会見を開きました。
■福岡県高齢者地域包括ケア推進課・鈴木茂男 課長
「われわれも寝耳に水という形になります。今後の捜査の状況などを見極めて、今後の対応については考えていきたいと思います。」
県の説明によりますと、ケア・トランポリン導入のきっかけは、2018年に担当部署の課長が県議だった片岡容疑者に紹介されたことだったといいます。
2019年におよそ2700万円の予算で始まったケアトランポリン教室への助成は、2023年度には1億7800万円に増えています。
警察は、贈賄の疑いで、ケア・トランポリンを扱う会社「サンライフ」代表の鬼木義美容疑者(66)を逮捕していて、今後、2人の取り調べや関係先の捜査を通じて、事件の全容解明を進める方針です。