【悲鳴】いま20万円→3月末には40万円に「引っ越し」が高い 国は「混雑予想カレンダー」で分散呼びかけ
就職や進学などで、人の動きが活発になる年度末が近づいてきました。この時期、需要のピークを迎えるのが引っ越しですが、いま費用が高騰しています。背景には、ことしならではの問題もあります。
新生活を始める人も多い春。就職のため引っ越すという大学生が心配していたのが。
■大学生
「引っ越し業者に頼むと費用が結構かかってしまうので、 自分で車を借りて引っ越しを頑張っているところです。」
「大体20~30万円くらいと言われています。だから、引っ越し業者を使うのはやめて、家具を全部捨てて引っ越し先で家具を買おうかどうしようかと迷っています。」
年度末に需要のピークを迎える引っ越し。その費用が高騰しています。
■吉村史織アナウンサー
「朝から引っ越し作業が行われています。トラックの荷台いっぱいに、荷物が積み込まれていきます。」
福岡市南区の住宅では、区内の別の場所に引っ越す3人家族の荷出し作業が行われていました。引っ越し費用は20万円余りです。
■依頼主
「このあとが高くなるみたいだったので、この時期で良かったと思います。」
■引っ越しスタッフ
「本日は2件します。繁忙時期に近づいてきて、準備をしながら迎える形になっていきます。」
引っ越しを請け負った会社によりますと、今回の引っ越しが3月末だった場合、費用は倍のおよそ40万円になるといいます。
会社の事務所に行くと、引っ越しの問い合わせが相次いでいました。
■スタッフ
「いつ頃になりますか、引っ越しの日にちは。かなり高くてですね、2トンショート車でも10万円近いです。」
■ジャック引越センター営業部・松本孝 部長
「3~5年前くらいから人員不足という感じになっているので、年々、料金帯としては上がってきている印象はあります。」
引っ越し費用の比較サイトを見ると、家族・単身ともに費用は年々上がっていますが、ことしはさらに値上がりすると予想されています。
背景の一つが物価高です。取材した会社によりますと、引っ越しに必要な段ボールや粘着テープ、緩衝材はいずれも2割から3割、値上がりしているということです。そして。
■ジャック引越センター法人営業部・赤丸正都誌さん
「一番は燃料費ですね。すごいですね。ガソリンカードで給油をやっていますが、毎月締めたあとの請求を見るのが嫌になるぐらいの。」
さらに拍車をかけているのが人手不足の問題です。
■赤丸さん
「いわゆる2024年問題。ドライバー不足というか、今後に向けて確保は必要かと思います。賃金とか休みとか、特にこの1・2年は力を入れています。」
こうした事態を受け、政府は2月、異例の呼びかけを行いました。
■中野洋昌 国交相
「トラックドライバーの労働負荷の軽減や、スムーズな引っ越しのためにも、混雑時期をできるだけ避け、引っ越し時期の分散に向けてご検討、ご協力をお願いいたします。」
国交省では、3月15日から4月6日までは特に混み合うことが予想されるとして、「分散引越」に協力を呼びかけています。