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A5ランクの和牛リブ・ロース・タン2億4000万円分「カンボジアに輸出」実際は香港へ 会社役員ら逮捕

2025年2月20日 17:32
A5ランクの和牛リブ・ロース・タン2億4000万円分「カンボジアに輸出」実際は香港へ 会社役員ら逮捕

冷凍牛肉およそ30トンの輸出先を、実際の香港ではなくカンボジアと偽って申告し不正に輸出したとして、福岡市の会社役員など3人が逮捕されました。輸出先を偽ることで、衛生管理などにかかるコストを抑えようとしたとみられています。

関税法違反などの疑いで逮捕されたのは、福岡市東区の会社役員で中国籍の王恩念容疑者(71)ら3人です。

警察によりますと3人は2023年、冷凍牛肉30トン近く、およそ2億4000万円分を実際には香港に輸出するにもかかわらずカンボジアに輸出すると門司税関に申告し、不正に輸出した疑いです。

3人ともおおむね容疑を認めています。

警察などによりますと、香港は衛生基準が厳しく、輸出する牛肉は農水省の認定施設で加工し、証明書を得る必要があります。カンボジアへの輸出ではこうした手続きが必要ないため、輸出先を偽りコストを抑えようとしたとみられています。

王容疑者らは香港の関係者のオーダーを受け、A5ランクの黒毛和牛のリブやロース、タンなどを買いつけて輸出していたということです。

王容疑者らが「カンボジア向け」として関わった冷凍牛肉の輸出は、2019年から50件であわせて343トン、およそ27億円分にのぼっていて、警察と税関はこれらすべてが香港に不正輸出されていた可能性もあるとみて調べています。

最終更新日:2025年2月20日 17:32
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