福岡県の私立高校で2021年、生徒が不登校となり、いじめが原因だったかどうか県の再調査委員会が調査していた問題です。委員会は「いじめによる不登校重大事態」と認定し、県に報告書を提出しました。

福岡県の再調査委員会は19日午前、服部知事に今回の事案は「いじめによる不登校重大事態」にあたるとする調査報告書を手渡しました。

委員会によりますと、2021年、福岡県の私立高校の運動部で父親がコーチとして活動している生徒が、別の生徒から「コーチの子どもだから特別扱いされている」などと言われたことを理由に不登校となりました。

学校が設置した第三者委員会は、生徒に聞き取りをしないまま「いじめに該当しない」と結論づけましたが、生徒の保護者がこれを不服として 県に再調査を要望していました。

再調査委員会は「いじめの判断は生徒の主観的事情に基づき行われるべき」で、聞き取りの結果、今回の事案では生徒が苦痛を感じていたことから「いじめによる不登校重大事態」にあたると認定したということです。

その上で県に対し、必要に応じて学校に情報提供や指導などの支援を行うよう提言しました。