【飯塚事件】「提出する必要はない」検察は証拠開示に応じず 弁護団「真相の解明に誠実ではない」 第2次再審請求
再審=裁判のやりなおしを申し立てているのは、1992年に飯塚市の女児2人を殺害したとして死刑が執行された久間三千年(くま・みちとし)元死刑囚の家族です。
現在、福岡高裁で2回目の再審請求をめぐる審理が続いています。
第2次再審請求で弁護団は、事件当日に女児2人を最後に目撃したとされた女性が「女児を見たのは別の日」などと、当時の供述内容を否定する証言を新証拠として提出しました。
裁判所は2024年10月、この女性などの初期供述や、証拠品リストなどを開示するよう検察に勧告していました。
そして27日、検察は裁判所に「勧告には応じられず証拠品リストを提出しない」と伝えたことが分かりました。
理由について検察は「これまでに取り調べられた証拠を総合すれば、提出する必要はない」としています。
これに対し、弁護団は「裁判所の勧告を正面から受け止めておらず、真相の解明に誠実ではない」と検察の対応を厳しく批判しました。