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「イカのようなものが張り付いていました」職場の窓にあったのは…【中テレ投稿BOXニュース】

2024年8月23日 13:35
「イカのようなものが張り付いていました」職場の窓にあったのは…【中テレ投稿BOXニュース】
視聴者提供

脱皮した前と後の昆虫をとらえた珍しい画像を投稿いただきました。

投稿していただいた方(40代)によりますと、今月2日に職場で撮影されたそうです。

「職場のカーテンを開けたら、窓に小さなイカのようなものが張り付いていました。ビックリでした。白っぽい透き通ったイカみたいに見えました。」


この画像を、ムシテックワールドのアドバイザーも務める、昆虫に大変詳しい、三田村敏正博士にみてもらいました。

「ウマオイが幼虫から成虫へ羽化したようですね。撮影場所が福島県ということですから、ハヤシノウマオイだと思われます。東日本にハヤシノウマオイが多く、西日本にはハタケノウマオイが多い傾向があり、私は福島県内ではハヤシノウマオイしか確認していません。外見はほとんど同じで鳴き声が違います」。

ただ、三田村さんによりますと、この個体は羽化失敗だということです。確かによく見ると、羽が縮れ、足もゆがんでいるところがあります。産卵管も短いそうです。

「なぜ羽化に失敗したのかはこの写真だけではわかりません。理由としては、羽化時になんらかの外的要因で失敗した場合もありますし、どこかが引っかかって失敗したことも…」


このほか、羽化の失敗には、幼虫時代に農薬などの影響を受けたことも要因としてあげられるということです。
そして、脱皮というと、カブトムシなど、形が変わってしまうものもありますが、ほぼ形が変わらない「不完全変態」というものもあるそうです。

「バッタやキリギリスの仲間は不完全変態ですので、幼虫から幼虫への脱皮殻も幼虫から成虫へ羽化する際の羽化殻も同じ形で大きさが違うだけです。昆虫類は脱皮を繰り返して大きくなり、チョウやカブトムシなどは完全変態で蛹の時期があります。幼虫時代にも何回も脱皮します。幼虫から蛹になるのも脱皮ですが、この時は蛹化(ようか)といい、蛹から成虫に脱皮することを羽化(うか)といいます。バッタやトンボ、セミなどは蛹の時期がないので、幼虫時代に何回も脱皮して最後の脱皮の時(羽化)に成虫になります。」。

不完全変態の脱皮の抜けがらは草むらによくあるということですが、気づく人は多くはないようです。大変珍しい画像を投稿いただき、ありがとうございました。

最終更新日:2024年9月24日 15:43