気温が高くなくても…熱中症になる? “梅雨型熱中症”に注意 重症化につながる要因は「発見の遅れ」
仙台管区気象台は、23日、県内を含む東北南部が梅雨入りしたとみられると発表しました。アジサイも見頃となり、この時期らしい光景も楽しみの一つですが、一方で、今だからこそ注意したのが熱中症です。
気温は高くなくても、熱中症になってしまう。そんな「梅雨型熱中症」に注意が必要です。
色とりどりのアジサイが今、見頃を迎えているのは福島市の陽林寺です。
お寺では、6年前から雑木林だった斜面にアジサイを植えはじめ、今では白や青、紫など、30種類ほどが訪れた人を楽しませています。
今年は暑さの影響で、例年より1週間ほど早く5月下旬から咲き始めたそうです。
アジサイは、7月中旬まで楽しめるということです。
23日梅雨入りしたとみられると発表があった県内…郡山市の日中の最高気温は27.2度と30度には届きませんでしたが、湿度が高く、モワっとした暑さ。
実は、こうした気候のなかで特に気をつけて欲しいというのが熱中症なんです。
■郡山消防本部 山口佳那子さん
「今ぐらいの時期から梅雨明けにかけて救急搬送の事案が増えています」
気温がそれほど高くなくても、倒れてしまう。
この時期の熱中症は「梅雨型熱中症」とも呼ばれるほど注意が必要です。
■郡山消防本部 山口佳那子さん
「人は体温調節をするとき、汗をかいて乾くときに熱を放出しています。多湿の時は、汗が乾きにくいので熱がこもって熱中症になりやすくなっています」
郡山消防本部によりますと、23日時点で、管内では熱中症とみられる症状で43人を搬送し、2023年の同じ時期に比べると2倍以上のペースです。
のどが渇く前の水分補給やエアコンの積極的な使用など暑さへの対策が求められますが、万が一症状が疑われる場合になってしまったら、次のような処置が有効です。
■郡山消防本部 山口佳那子さん
「保冷材やアイスパックを首の後ろや脇の下に入れてあげます」
重症化につながる1番の要因は「発見の遅れ」だといいます。特に高齢者や子どもは、自分で症状に気づくことが難しいため、周りが気を付ける必要があります。
■郡山消防本部 山口佳那子さん
「普段通りの意識状態ではなくなってしまった場合や、自分で水分補給ができなくなってしまった場合、痙攣が続くような場合は救急車を呼んでください」