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【中継】日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録 伝統をつなぐ東広島市安芸津町の酒蔵から宮脇キャスターがリポート

2024年12月5日 19:06
【中継】日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録 伝統をつなぐ東広島市安芸津町の酒蔵から宮脇キャスターがリポート

日本の「伝統的酒造り」について、きょう(5日)ユネスコの無形文化遺産に登録されることが決まりました。酒どころ・広島からも世界に向けて日本酒の魅力を発信しようと期待が高まっています。

■ユネスコ委員会
「採用します。日本のみなさん登録おめでとう」

南米・パラグアイで開かれているユネスコの委員会。5日、日本酒や焼酎、泡盛などの「伝統的酒造り」を無形文化遺産に登録することを決めました。国内では「歌舞伎」や「和食」などに続き23件目となります。

■ユネスコ日本政府代表部 加納雄大 大使
「日本は今後も伝統的な酒造りを守り引き継いでいく」

喜びは県内の酒どころにも広がりました。東広島市役所の入り口にはお祝いの酒樽が置かれました。

■東広島市 ブランド推進課 山本大地さん
「市民の皆さんにも、この記念すべき日をぜひ知っていただきたいという思いで飾り付けをした」

仕込みの最盛期を迎えている西条の酒蔵では、登録の効果に期待しています。

■賀茂鶴酒造 石井裕一郎 社長
「率直にうれしいですね。これから日本酒の追い風になってくれればいいなと思っている」

「伝統的酒造り」とは穀物を原料とする「こうじ」を使って発酵させる技術で、杜氏や蔵人らに受け継がれてきました。

東広島市にある国内唯一の酒に関する国の研究機関、酒類総合研究所。酒造りの専門家も喜びをかみしめました。

■酒類総合研究所 業務統括部門 阿久津武広 副部門長
「先代から脈々と受け継がれてきた成果がやっと実を結んだというか、日の目を見たという思いでございます」

しかし、日本酒をめぐっては厳しい現状があります。2023年の国内出荷量は39万キロリットル。ビールやチューハイなど、ほかのアルコール飲料との競合もあり、25年前と比べ、ほぼ3分の1まで減少しています。

今回の無形遺産登録が、日本酒の人気回復につながってほしい。日本酒への造詣が深く、テレビ派の企画で数々の酒蔵を訪れたEXILEの橘ケンチさんも「日本酒の奥深さが世界の中で新たな輝きを放つことを楽しみにしている」と期待を寄せます。

広島市内の酒店では、さっそく無形文化遺産への登録をアピールする貼り紙を作りました。

■客
「せっかくおいしいお酒があるので、広島には。これからどんどん広がっていってもらえるのはいいと思います。飲みだしたらとまらんけえ、こわいんですけどねアハハハ」

無形文化遺産の登録により、日本の酒の魅力を世界へ。広島の酒造りにも、その効果が期待されます。

(2024年12月5日放送)

最終更新日:2024年12月5日 19:06