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2歳児暴行死 23歳の父親逮捕 日常的に虐待か

2025年3月5日 19:15
2歳児暴行死 23歳の父親逮捕 日常的に虐待か

去年10月、広島市内の自宅で、2歳の長男に暴行を加え死亡させたとして23歳の父親が逮捕されました。警察は、日常的に虐待があったとみて調べています。

■鷺山研一郎 記者
「部屋はカーテンが閉められており、中はひっそりと静まりかえっています」

事件は、アパートの一室で起きました。傷害致死の疑いで逮捕されたのは、飲食店従業員の男(23)です。警察によると去年10月、自宅で当時2歳の長男の腹部に暴行を加え、死亡させた疑いです。

■当日現場の様子を見た近所の住民
「お父さんが(子供を)抱えて。(子供が)ぐったりしていたから大変なことにならなければいいなと。(お父さんは)小走りに救急車に乗りこんだ」

現場で一体、何があったのか・・・。事件当日、消防に通報したのは、容疑者自身でした。

■男のコメント(吹き替え)
「2歳の男の子の反応がない」

駆けつけた救急隊員らに対しての説明は・・・。

■男のコメント(吹き替え)
「子供が遊んでいて、気づいたら転んでいて頭を打った。」

しかし、病院から「虐待の疑いがある」と連絡を受けた児童相談所が警察に通報。父親の説明と長男の傷が食い違っていたため、警察が捜査を進め、容疑を固めていきました。
容疑者は20代の妻と長男、長女の4人で暮らしていました。

■近所の住民
「週に3~4回くらい聞いた。結構ひどく泣いているような感じ。「わー」という感じで。叱られたから泣いているだけかなと。でもまあ結構多いなとは思っていた」

広島市児童相談所によると、去年1月から5か月間、母親に対し、訪問や電話による子育ての支援を行っていたということです。一方、父親との面会はなく、暴力的な行為は確認されていなかったといいます。警察は、「捜査に支障がある」として認否を明らかにしていません。父親が日常的に虐待していたとみて捜査を進めています。


(宮脇アナ)
家庭の中で一体何があったのか。家族構成を見てみますと、容疑者の父親、20代の母親、そして亡くなった長男と、妹の4人家族でした。事件をめぐる経緯です。長男は去年1月より前に1歳半健診を受けていますが、異常はありませんでした。去年1月に養育支援、いわゆる子育て支援が必要な家庭として、広島市児童相談所が支援を始めました。

(井上アナ)
子育て支援というのは、どういった内容だったのですか?

(宮脇アナ)
具体的な内容は明らかにしていませんが、養育を担っている母親に対して訪問や電話をして、子育てに関する支援を行っていたということです。

(森アナ)
父親との関わりはなかったんでしょうか?

(宮脇アナ)
養育を担っているのが母親と判断していたということで、父親への面接・会話はありませんでした。一方、暴力的な行為は確認されていなかったとしています。その後、状況が改善されたとして去年5月に児童相談所による支援は終了し、区役所に引き継ぎましたが、去年10月、事件が起きました。

(宮脇アナ)
事件を受けて児童相談所は「関わりのあった子どもが亡くなったことは重く受け止めているし、とても残念。必要な支援は行ってきたと考えているが、対応に問題がなかったか今後分析していく必要がある。」とコメントしています。

【2025年3月5日放送】

最終更新日:2025年3月5日 19:15