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招待国が過去最多 会場への入場規制が拡大 2024年の『平和記念式典』【アナたにプレゼン・テレビ派】

2024年7月11日 12:40
招待国が過去最多 会場への入場規制が拡大 2024年の『平和記念式典』【アナたにプレゼン・テレビ派】

広島テレビのアナウンサーが気になるテーマを自ら取材してお伝えする『アナたにプレゼン』。宮脇靖知アナウンサーが、2024年の平和記念式典についてをお伝えします。

2024年の平和記念式典では、遺族代表や子ども代表が紹介されたほか、参列予定の国は115カ国となり、過去最多の数になるということです。席数に関しては、2023年と同程度のおよそ7000席となります。被爆者の平均年齢85.58歳であることから、体調を考慮して屋内でも参列できるような仕組みになっています。

2024年は、入場規制の範囲が変わります。2023年に原爆ドーム周辺で起きたデモ団体と市職員の衝突事故があったことから、再発防止するためです。全体を式典会場とすることで、静粛な環境で式典を行うのが目的です。しかし、全く入場できないのではなく、平和公園周辺に用意された6か所の手荷物検査を通れば入場が可能です。午前5時から7時までは一歩通行になりますが、慰霊碑を参拝するためのルートも確保されるそうです。また、韓国人原爆犠牲者の慰霊行事など、記念式典中に平和公園内では行われる式典に関しては、公園の許可を得た団体はこれまで通り可能です。

招待国に関しても、動きがありました。パレスチナ・ガザ地区で攻撃を続けているイスラエルへの対応について、長崎市は「式典において、不測の事態が発生するリスクが懸念されているので、招待を今の段階では見合わせる」としています。一方、広島市は停戦を促すメッセージとともに、招待状を送り、参列の意向を示しているということです。しかし、市民からは1000件以上の苦情が寄せられました。

広島市の松井市長は、平和記念式典について「被爆者や平和の思いを広く伝える」「そのために円滑にこの式を行う」と、大きく2つの目的があると話しています。イスラエルが式典に参加することによって、目的が守られないというわけではないとして、招待する意思を示しています。イスラエルを招待することで、核兵器固有国が参加する意味もあるそうです。また、イスラエルがアメリカと友好国であることから、アメリカに追随していると言われるが、基本的にはこの2つがしっかりと守られるので、招待することにしているということです。しかし、松井市長は、ロシアとベラルーシについては、2つの目的が守られないと判断をしていると考えられます。

2年前もロシアを招待しませんでしたが、式典が行われる2日前にロシアの駐日大使が、平和公園を訪問して献花をしました。この時に大使は「アメリカが行った原爆という戦争犯罪の犠牲者のご冥福を祈る。」と政治的なメッセージがあることに加えて、「ロシアは核兵器廃絶に向けたリーダーだ」と発言しました。このことについて「事実に反する」と松井市長は話しました。対話ではなく、自分たちの主張を押し付ける可能性があり、式典に100カ国以上の国が来る中で、被爆者の思いや平和の思い伝える目的には反すること、また、式典を外交の場にするつもりはないことから、招待はしないということです。世界情勢が混沌としていく中だからこそ、2024年の平和記念式典に注目です。

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