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【ノーベル平和賞】日本被団協まもなく授賞式会場へ ノルウェー・オスロから中継

2024年12月10日 19:20
【ノーベル平和賞】日本被団協まもなく授賞式会場へ ノルウェー・オスロから中継

ノルウェー・オスロでは、まもなくノーベル平和賞授賞式が行われます。
会場近くにいる竹内記者の中継です。

(竹内記者)
ノルウェーのオスロは、現在午前10時すぎです。私は、授賞式が行われるオスロ市庁舎の前にいます授賞式まで3時間を切ったところですが、さきほどまで雪が降っていました。現在の気温はマイナス7度です。外では手もかじかむほどの寒さです。

そして、さきほどから警備が厳しくなり、車両の通行も制限されています。徐々に厳粛な感じが漂ってきました。現地では、きのうから日本被団協の代表たちが1時間おきに行事が入っている様子で、とても寒い中ですが、ハードスケジュールをこなしています。その様子を取材しました。

授賞式前日、リハーサルに臨んだのは、日本被団協の箕牧智之代表委員ら3人です。授賞式が開かれるオスロ市庁舎の会場を確認しました。

現地で開かれた記者会見には、核保有国のフランスも含む56のメディアが参加。核の脅威が広がる世界情勢などに関する質問が挙がりました。

■海外の通信社記者
「プーチン大統領にメッセージはありますか?」

■日本被団協 田中熙巳 代表委員
「プーチン大統領は核兵器がどういうものか、人間にとってどういう兵器かを考えたことも理解したこともないのではないかと思うので、その考え方を私たちがどう変えていけるかが最大の課題」

■ポーランドの記者
「彼らの証言はとても重要です。私はきょうの記者会見に出席した若いジャーナリストたちに注目しました。次の世代へ証言をつなぐために彼らが一歩を踏み出し、役割を果たす必要があるからです」

日本被団協とともに授賞式に出席する高校生平和大使。同世代の若者に、核兵器の恐ろしさを伝えようと、現地の高校を訪れました。

■高校生平和大使 甲斐なつきさん
「私の曽祖母は長崎で被爆した時たった14歳でした」

被爆4世の甲斐なつきさんは、曽祖父と曽祖母から受け継いだ被爆体験を伝えました。

■高校生平和大使 甲斐なつきさん
「高校生の私には、世界を一瞬で変える力はありません。しかし、だからといって私たちが無力なわけではありません。年齢、場所、時代に関係なく誰もが世界をよりよくする力を持っています」

■学生
「核兵器が使われたらどうなるか、世界で核兵器が使われるのをどう防ぐかについて、多くのことを学んだと感じています」
「きょう学んだ多くのことが私の平和に対する考え方を変えると思います」

授賞式を前に、日本被団協の代表委員3人は、ノーベル平和賞の芳名帳にメッセージを記しました。

■日本被団協 田中熙巳 代表委員
「核兵器も戦争もない世界を作ろう」

(竹内記者)
授賞式に出席する日本被団協のメンバーは、1時間ほど前に、宿泊先のホテルで記念撮影を行っていました。きのうは少し疲れた様子も見られましたが、けさは、授賞式を前にした緊張と、晴れやかさが入り交じったような表情に見えました。代表委員の箕牧智之さんは、「リハーサル通り、きょうは頑張りたい」と決意を語ってくれました。

授賞式で登壇する代表委員の3人はこのあと、ノルウェーの王宮で国王夫妻に謁見し、式が始まる15分前に会場に到着する予定です。

【2024年12月10日放送午後6時15分放送】

最終更新日:2024年12月10日 19:25