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10万円商品券問題…どうなる?首相の進退カギ握る「週末」

2025年3月14日 12:29
10万円商品券問題…どうなる?首相の進退カギ握る「週末」

石破首相が今月3日、自民党新人議員15人との会合で「お土産」として10万円相当の商品券を配った問題。首相は「違法性はない」と繰り返し強調するが、責任を問う声は与野党から噴出している。首相の進退をめぐって、緊迫し始めた永田町。そのカギを握る「週末」が始まる。

■慰労のつもりの“商品券”・・・「違法性はない」と強調

「違法性はないものというふうに私としては考えている」

問題発覚から一夜明けた14日朝。首相官邸に現れた石破首相は記者団に対し「違法性はない」と改めて強調した。首相は商品券について、ポケットマネーから慰労のつもりで渡し、政治活動に関する寄付ではないとして「政治資金規正法には違反しない」と繰り返した。また、自分の選挙区の人がいなかったとして「公職選挙法にも違反しない」と強調した。

■「不適切にもほどがある」野党は一斉に批判強める

ある立憲幹部は「これだけ厳しい国民の目が注がれる中、不適切にもほどがある」と酷評。日本維新の会の関係者からも「選挙を考えたら、参議院では予算案に反対しておいたほうがいい」と、自民党から距離を置こうという声も聞こえ始めている。別の立憲民主党幹部は「内閣不信任決議案も、もう出さないという選択肢はない」と、戦闘モードに入った。

■与党内からも進退論…党幹部「予算成立と引き替えに辞任」

そして、批判は与党の自民党議員からも。自民党の山下貴司元法相はカメラを前に「法律上いいかどうかという問題ではない。国民がどう受け止めるかどうかの問題だ」と述べた。

自民党内では派閥の裏金事件の影響が残る中で、再び“政治とカネ”の問題がおきたことに、「イメージが悪い」「センスが無い」と首相の行動に厳しい声が続いた。中には、「違法の疑いがあるので、まず自ら顧みられて進退も含めて決せられるべきだ」(自民・青山繁晴参院議員)と、首相の進退に言及する声も出た。

さらに、自民党のある中堅議員は「現政権は参院選までという声が強くなるのではないか」と指摘し、自民党幹部からは「予算の成立と引き替えに辞任もあり得る」といった声まで上がっている。

■カギを握る週末…有権者の声が議員の行動にどう影響する?

「首相が辞任までする必要があるのか、有権者の受け止めを聞きたい」こう語るのは自民党の中堅議員。多くの国会議員は週末を地元選挙区で過ごすため、永田町から地元に戻る。支援者や有権者とふれあう中で、世の中の「温度感」を探る週末になる。

別の自民党議員は「これは2000万円級の話だ」と語る。これは、去年の衆院選で、いわゆる“裏金問題”を受けて自民党が非公認とした候補者が代表を務める政党支部に対しても2000万円を支給したとして批判を受けた問題。あの“苦い記憶”が多くの自民党議員の脳裏によみがえっているようだ。

一方、自民党内からは「贈り物は他の議員も、野党の議員も行っている。野党側もこれ以上は攻めづらいだろう」といった見方も出ている。政府関係者からも「週明けにはこの問題は沈静化するのでは」と楽観する声も。一方で、特に深刻に捉えているのは夏に参院選を控える改選組だ。彼らが地元でどういった声を有権者から聞くかが重要とみられる。「参議院から石破おろしが始まるかもしれない」(自民党中堅)との指摘も出る中、石破首相の進退の今後のカギを握る週末になる可能性が大きい。

最終更新日:2025年3月14日 12:46
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