石破政権を揺るがす事態となっています。石破首相が自民党の新人議員に10万円相当の商品券を配っていた問題で、身内の自民党からも「退陣すべき」と厳しい声があがっています。

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14日午前、日本で行われるメジャー開幕戦を前に、ドジャースの佐々木朗希選手と面会した石破首相は穏やかな表情を見せていましたが、今、首相の立場が揺るぎかねない事態になっています。

これまで、議員との会食はあまりしてこなかったという石破首相。

石破首相
「私、総裁になる前から『まぁ実にケチだね』『人付き合い悪いね』。幹部議員の会食ランキングでも、だいたい後ろから数えて何番目。人付き合いが悪いというのが私の定評。総裁にならせていただいて、本当に厳しい選挙もあった。（商品券10万円は）本当にすまなかった、ありがとう、という思い以外の何ものでもございません」

石破首相に浮上した、10万円相当の商品券“お土産”問題。

会食が行われたのは、3月3日。公邸から続々と出てきた自民党の新人議員たち。石破首相側はこの会食の前に、議員らの事務所へお土産として10万円相当の商品券を配布。総額150万円におよぶカネは、石破首相のポケットマネーだと説明しています。

──（会食の）声かけは首相から？

自民党1年生　山本大地議員（今月3日　当該の会食後）
「そうやね。そうでしたね」

自民党1年生　大空幸星議員（今月3日　当該の会食後）
「総理が初当選された時、昔話をされておられました」

自民党1年生　山本大地議員（今月3日　当該の会食後）
「各みんな選挙区の話をやっぱりしてた。それをちゃんと聞いてくれたのが印象的。『次は自分のとこ（選挙区）来てください！』と話したら『絶対行くよ』」

選挙の話もしたそうですが、石破首相は…。

石破首相（13日夜）
「政治活動に関する寄付でもございません。政治資金規正法上の問題はないと」

──政治資金規正法の個人から政治家への金銭の寄付、これに抵触しない？

石破首相（13日夜）
「政治資金規正法の第何条の、どの趣旨をおっしゃっていますか？」

──21条の2項は？

すると、手元の紙を確認。

石破首相（13日夜）
「これは政治活動ではございません」

何が書かれていたのか見てみると「寄付」や「選挙」などの文字。これは、公職選挙法の条文です。

法律を確認しながら“違法性はない”と繰り返した石破首相。

ただ、政治資金規正法に詳しい専門家は…。

政治資金規正法に詳しい　日本大学　岩井奉信名誉教授
「政治家個人に対する寄付は認められていない。政治資金規正法違反にあたる可能性はある。社会通念的に10万円という額で手土産ということが通用するのかというと、一般的には通用しないと思う。これが手土産で通ると、言い逃れができてしまう。私は認めるべきではないと思う」

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“お土産”を渡された新人議員たちは…。

──（商品券）受け取られた時はどう？

自民党1年生　大空幸星議員（14日）
「ちょっとのちほど…」

──少しお話うかがっても？

自民党1年生　福田かおる議員（14日）
「まだ委員会続いてます」

一瞬で走り去る議員もいましたが、複数の議員が“すでに商品券を返却した”と表明しています。

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政治とカネの議論が行われているさなか、首相に向けられた疑いの目。

石破首相
「多くの皆様方の不信・お怒りをかっておるということ、このことについて冒頭深くおわびを申し上げる次第でございます」

野党も厳しく追及。

立憲民主党　野田代表（14日）
「ポケットマネー1人10万円ですから、150万円なんてポケットに普通入らないので。しかも（場所が）公邸ですからね。で議員でしょ。どうみても政治活動の寄付としか思えない」

身内からも批判の声があがり、退陣論も浮上しています。

自民党　西田昌司議員（14日）
「今のこのタイミングで、こういうことをしていたというのは、私もあきれました。予算を通したあと退任すべき」

石破政権が揺れています。