デンバー国際空港で航空機炎上 乗客乗員178人全員が避難 米で相次ぐ航空機事故
アメリカ・コロラド州のデンバー国際空港で、乗客乗員178人を乗せた航空機が炎上しました。
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米・コロラド州デンバーで13日、撮影された映像。
「何が起きたの?」
「燃えてる」
白い煙に包まれる旅客機。翼の上には列を作って避難する乗客たちの姿が。空港スタッフははしごを用意して、乗客を地上に誘導します。
火災があったのは、コロラド州のデンバー国際空港のゲートに駐機していたアメリカン航空の旅客機です。火災は機内で発生。旅客機の後ろ側からも緊急脱出用のスライドを使って次々と滑り降りました。
避難する乗客を地上から撮影した映像では、大勢の人が足早に安全な場所まで逃れようとする様子が確認できます。そして、右側のエンジン周辺から大きな炎が上がり機体は黒い煙に包まれました。
旅客機はコロラド州の別の空港からテキサス州のダラスに向かう予定でしたが、異常が発生したため、途中で近くにあるデンバー国際空港に緊急着陸していました。
火災を起こした機体はボーイング737型機で、アメリカン航空は「エンジン関連のトラブルが発生した」と発表。乗客乗員178人は全員避難し、ロイター通信によると12人が軽いケガをして病院に運ばれました。デンバーの総領事館によると、現時点で日本人がこの航空機に乗っていたという情報は入っていないということです。
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アメリカでは今年に入って航空機の事故が相次いで発生しています。
1月末には首都ワシントン近郊で、旅客機とアメリカ軍のヘリコプターが衝突する事故が発生。機体はポトマック川に墜落し大破。乗っていた67人全員が死亡しました。
2月にはミネソタ州を出発したデルタ航空の旅客機がカナダのトロント国際空港に着陸する際に横転し、上下逆さまにひっくり返る事故が。
さらに今月1日、アメリカの物流大手フェデックスの貨物機が鳥と衝突する「バードストライク」によりエンジンから出火。貨物機は空港に急きょ引き返し、エンジンから火がでた状態のまま緊急着陸していました。
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今回の火災についてロイター通信は「アメリカの航空安全に疑問を投げかける一連の事故で最新の事例となった」と報道。アメリカの航空当局は今回の事故について調査を行うとしています。
(3月14日午後5時45分ごろ放送『news every.』より)