広島市西区の道路陥没事故から1週間 続く避難生活
発生からきょう(3日)で1週間が経った広島市西区の道路陥没事故です。いまも付近の住民が避難生活を強いられている中、きょうも工事が進められています。
■宮脇靖知キャスター
「道路が陥没した現場へと続く道は、今も立ち入り制限がされています。雨が降る中、多くの人によって下水管の工事や実地調査がされています」
広島市西区で発生した事故から1週間がたち、3日は下水管の流れの調査などが行われました。
事故は9月26日、広島市西区で雨水管の工事中に起きました。広島市によると、周辺の建物11棟で傾きやひび割れが確認され、付近の住民が避難しました。
■宮脇靖知キャスター
「周辺の建物は今も大きく傾いています。一時帰宅した住民に話を聞くと、傾きでめまいがするほどだったと言います。元の生活に戻るにはまだ時間がかかりそうです」
近くの公民館などには、きのう時点で24世帯44人が避難しています。
市営住宅の1階に住む岡本正之さん。現在は広島市内のホテルで避難生活を送っています。事故当時は自宅にいました。
■岡本正之さん
「ドアを開けたり閉めたりしようとしたらスムーズにいかない。外に出ると管理人さんが『すぐ避難してください』まさかこんな状態になるとは夢にも思ってない」
事故から5日後、自宅から荷物を運び出す岡本さんの姿がありました。
■岡本正之さん(1日)
「最初の段階では、まず命が第一ですから逃げるのを一番にやっていたが、だんだん1週間経つと、あれもいるこれもいると。生活に必要なものがたくさんある」
毎日タクシーなどで荷物を取りに戻っていますが、ホテルの部屋は荷物であふれかえっています。1週間経った今の心境は…。
■岡本正之さん
「前は心をやすらぐ機会というか時間を自由にとれますが、ここ(ホテル)ではとれない。日常の生活がそのまま戻ってくるならいいけれども精神面の問題、肉体的な問題、新しい場所で生活するための経済面の問題の3つが大変」
事故後、松井市長は会見の中で雨水管の工事と陥没の因果関係はあると認め、補償を進める考えを明らかにしました。
■松井一実 広島市長
「地盤が沈下したという現象が少なくとも雨水管を作るための作業をしていなければ起こっていない」
広島市は立ち入り制限区域の地域住民に対し、10月6日に説明会を開催する予定です。また、調査で建物の安全が確認された住民については、順次帰宅の制限を解除していくということです。
(2024年10月3日放送)