4年ぶりに復活!江戸時代から続くちょっと変わった秋祭り 那賀町平谷八幡神社【徳島】
徳島県那賀郡那賀町平谷で3日、4年ぶりにちょっと変わった秋祭りが行われ、山あいの町に、子どもたちの声と笑顔が溢れました。
顔におしろいを塗り、化粧を施すのは祭りの参加者たち。
詳しい謂れはわかりませんが、江戸時代から続く習わしなんだとか。
( 参加者)
「かわいくするなよ」
毎年11月3日に行われる那賀町、平谷八幡神社の秋祭り。
新型コロナウイルスの影響で中断していましたが、今年は、4年ぶりに行われました。
氏子の折坂晶三さんは、過疎で寂しくなった地域を盛り上げようと、提灯を飾り付けするなどして地元有志らと準備を進めてきました。
(祭りの運営に携わる 折坂晶三さん(39))
「子どもがいないのもあったし、コロナもあったし、みなの力でここまでできたので」
本来このお祭りには、子どもたちを中心に地元の人たちが白塗りをして参加します。
しかし、地元の平谷小学校は、今年3月に休校。
折坂さんは、参加者が少ない現状を踏まえ、地元の人以外も祭りに参加できるようにしました。
(参加者)
「一番塗りやすい、のりがええ」
(参加したインドネシア人)
「顔はどうですか?」
(訪れた人)
「きれい」
(参加したインドネシア人)
「ありがとう」
以前は「お練り」と呼ばれる役割を担当していた白塗りの男たちは、今年から神輿も担ぎます。
神社を出発し町の中を回ります。
久々の神輿を見ようと集まる人たち。
(参加者)
「よいしょ」
子どもたちが大人に捕まると、顔に墨で「八」の字を書かれてしまいます。
一年の無事を願ってのことですが…
思わず、泣き出す子も。
(帰省して参加した人の子ども)
「楽しかったり嬉しかったりした」
(帰省して参加した人)
「昔してたので、子どもが参加できてうれしいです。地元にこういう時でないと、なかなか帰ってくることはないので」
(他の地域から来た人)
「すがすがしい気持ち。ずっとやりたかったのでやっとできたという感じでうれしいです」
最後は白塗りを施した参加者らが、大名行列を模した「お練り」を奉納し祭りが終了しました。
(折坂晶三さん)
「やっぱ地元がいつまでもあるということを外に出てる人にも思ってほしいしなんか、めちゃめちゃ嬉くてみんなが笑顔になれたのでよかったです」
久々に賑わいが戻った那賀町平谷地区。祭りが終わると冬の足音が聞こえてきます。
地元の人たちからは「この日を待ちわびた」という声も聞かれました。
折坂さんは、来年以降も続けていきたいと話しています。