×

ここからどんなお店が生まれるのか? 藍住町のシェアキッチン「こじかキッチン」代表と利用者の思い【徳島】

2024年6月26日 21:19
ここからどんなお店が生まれるのか? 藍住町のシェアキッチン「こじかキッチン」代表と利用者の思い【徳島】
皆さんは「シェアキッチン」をご存じでしょうか?

将来、カフェやレストランなどのお店を持ちたいと考える人たちが営業体験できる場所として運営されています。

夢を追う利用者と、徳島藍住町でシェアキッチンをオープンした施設側の思いを取材しました。



うにまるレストラン」、徳島県阿波市土成町のお弁当や惣菜などのテイクアウト専門店「うにまる翔世」のオーナーが、イートインのお店として、予約のとれた毎週木曜日にランチを提供しています。

おすすめは、3種類の大きな唐揚げと大盛りご飯が特徴の「からあげランチ」、そして2種類のホルモンが乗った「ホルモン焼きそば」です。

ランチは、ご飯とみそ汁のおかわりも無料です。

一見、普通の店舗に見えますが、実はここは「シェアキッチン」なんです。

(「うにまるレストラン」折野翔太オーナー)
「将来的にイートインの本格的なレストランの店をやるというのが目標にあったので、利用したいなと思ったのがきっかけです」

「シェアキッチン」とは、様々な分野で広がりをみせているシェアリングサービスのひとつで、調理に必要な器具や機材が一通り揃っている店舗を、複数の人が借りて営業することができるものです。

「すいません。お待たせしました」

(「うにまるレストラン」折野翔太オーナー)
「お客さんを中に入れての業態なので、仕事の一連の流れなどがガラッと変わるので、そこが違うなと思ったので、シェアキッチンを利用して勉強になったのが良かったと思います。自分のスケジュールに合わせて、やりたいときに調整を合わせてもらえるところがいいかなと思います」

折野さんが利用しているのは、藍住町にあるシェアキッチンの「こじかキッチン」。

利用希望者は、初期登録料1万円を払い、ホームページなどから連絡して日時を予約します。

利用料金は1時間1500円で、1回3時間から利用可能です。

現在は月に半分程度の予約があるということです。

「こじかキッチン」の代表・野中俊宏さんです。

野中さんは徳島市内のIT企業に勤める傍ら、知り合いからの提案で、2023年11月にこの「こじかキッチン」をオープンさせました。

(「こじかキッチン」野中俊宏代表)
「ここにあったお店が閉店するという話がありまして、知り合いから何人かで共同でここを借りてお店をしないかという風に声をかけられたのがきっかけです」

シェアキッチンを始める話が決まった後、取りまとめをする人が決まらなかったため、自らその役を引き受けた野中さん。

しかし、準備からオープンまでの期間は苦労も多かったと言います。

(「こじかキッチン」野中俊宏代表)
「最初は、ひたすらほかのシェアキッチンの事例を調べて必要なものを購入したり、保健所に相談に行ったりということをしました。本当に間に合うかどうかギリギリのタイミングだったので、間に合ってよかった」

オープンから半年、野中さんはまだまだ課題が多いと考えています。

(「こじかキッチン」野中俊宏代表)
「オープンしている日が飛び飛びだったりするので、集客の面でまだ課題がありまして、そこをなるべく多くの日が埋まっていると、お客さんもいつ来ても誰かがやっているという状態になりますので、そういう状態を目指したいなと考えてます」

課題解決に向けてマルシェやSNSなどで周知を図る傍ら、野中さんは妻の有理さんのチーズケーキ作りを手伝っていて、マルシェやシェアキッチンでも販売する計画です。

今は商品の試作を繰り返しながら菓子製造業の許可を取得するため、保健所とやり取りを進めています。

「いいかな」
「いい香りしてる」
「うん」

(「こじかキッチン」野中俊宏代表)
「妻のチーズケーキをここで作りたいっていうのが最初(のきっかけ)だったので、それがようやく実現できたので」

(野中有理さん)
「この『こじかキッチン』でお菓子が作れることによって、売ることもできるという、本当に夢のような話じゃないけど、本当に現実になるんだなっていう」

様々な思いや目標を持つ「こじかキッチン」の利用者たち。

「うにまるレストラン」の折野さんの今後の目標は。

(「うにまるレストラン」折野翔太オーナー)
「ゆくゆくは『こじかキッチン』を利用した上で色々勉強させてもらって、本格的に自分の店としてイートインのレストランを開業するというのが大きな夢です。目標です」

「こじかキッチン」の今後について、野中さんは。

(「こじかキッチン」野中俊宏代表)
「私も時々、利用者の方のお店に食べに来るんですけど、皆さんすごく生き生きとされてて、楽しそうにお仕事されてて。そういう姿を見ると(こじかキッチンを)やってよかったなあっていう風に思います」

利用者の夢や目標を叶える「シェアキッチン」、ここからどんなお店が生まれるのか楽しみです。



なお、「こじかキッチン」の営業日や出店しているお店の情報、利用方法などはホームページからご確認ください。
最終更新日:2024年6月26日 21:19

ニュース

ニュース